僧侶も仲介!? 発足100年の『調停制度』 話し合いでトラブル解決も認知度の低さ課題に【新潟発】

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様々な争い事を話し合いで解決する「調停制度」が発足してから2022年で100年を迎えた。利用のハードルが比較的低いものの、認知度の向上が課題だ。「調停制度」に携わる人の中には、本職が僧侶である調停委員もいた。

“調停制度”とは? 交通事故でのトラブル例に模擬調停

新潟県の三条市立大学で行われた出前講義。テーマとなっていたのは、10月で発足から100年を迎えた調停制度について。

発足から100年を迎えた「調停制度」
発足から100年を迎えた「調停制度」

争い事を話し合いで解決する調停制度。お金の貸し借りや交通事故の問題などを扱う「民事調停」と離婚や相続など家庭のトラブルを扱う「家事調停」の2種類がある。

費用は訴訟よりも安く、裁判所の窓口で申請できるなど、利用のハードルが比較的低いのがポイントだ。

調停制度とは?
調停制度とは?

そんな調停制度が扱うのは、例えば交通事故のこんなケース。

模擬調停 申立人:
自転車を運転しながらアルバイト先に電話をしてしまった。そうしたところ、交差点に侵入してきた相手方の自動車とぶつかってしまって、その衝撃で持っていたスマホが落ちて壊れた


模擬調停 相手方:
申立人がきちんと前を見て運転していれば、私の車の存在に気付かないということはなかった


自転車と車の事故。自転車側は事故で壊れたスマートフォンの弁償を求め、車側は自転車側にも過失があったとして、車の修理代を求めている。

自転車側・車側それぞれの主張(模擬調停)
自転車側・車側それぞれの主張(模擬調停)

そんなとき、解決に導いてくれるのが調停委員の存在。


調停委員 古谷清麿さん:
今回の事故は申立人が注意をしていれば防げた事故だと思うので、過失割合を若干修正して、相手方が9万円を支払うという内容の解決案はいかがでしょうか


調停委員が争い事の仲介をする。

様々な職種の人が担う調停委員 “仲介”に生きる本職での経験

調停委員 古谷清麿さん:
若い人たちは1人で悩んでしまうこともある。そうではなくて、こういう制度があるんだということを知っていただけてよかった

こう話す調停委員、古谷清麿さんの本職は僧侶。

調停委員 古谷清麿さん
調停委員 古谷清麿さん

調停委員は弁護士のほか、公認会計士や建築士など、様々な職業の人たちが担っていて、40歳~70歳未満の適任者から選ばれる。

先輩の僧侶から誘われて調停委員を始めて10年以上が経つ古谷さんは、僧侶としての経験が調停の際にも生かされると言う。


調停委員 古谷清麿さん:
弁護士とは違うので、話しやすい面は多少感じてもらえているのでは。上から高圧的な態度は絶対とってはいけないので、気軽に話しかけるような感じで行っている


「トラブル解決への選択肢に」 調停制度の“認知度向上”目指す

2022年から成人年齢が18歳に引き下げられ、トラブルに巻き込まれる若い世代の増加も懸念される中、この調停制度について大学生に聞いてみると…


大学生:
今まであまり聞いたことがなかったので、こんな制度があるのかと驚いた

大学生:
うっすらと聞いたことはあったけど…

 

 

その認知度は低いのが現状だ。「もし、何かトラブルを抱えたときの選択肢として、調停制度の認知度を高めていく必要がある」と古谷さんは話す。


調停委員 古谷清麿さん:
当事者同士では、なかなか話し合いはつかないもの。特にお金の話になると。そういうときには、第三者である我々に預けていただければ、解決に向かって努力する。そういうところをアピールしていく必要があると思う


(NST新潟総合テレビ)

(FNNプライムオンライン11月6日掲載。元記事はこちら

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