約3割が他人のパスワードを知っている!?そのうちの45%がパートナー…別れた後の対応を担当者に聞いた

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皆さんは、恋人など自分以外の人にパスワードを教えた経験はないだろうか?

Avast Software Japanの調査によると、日本に住む人のうち他人(家族を含む)のパスワードを「知っている」と答えた人が、約3割いることがわかった。

他人のパスワード知っている(画像提供:Avast Software Japan)
他人のパスワード知っている(画像提供:Avast Software Japan)

これは同社が世界6カ国(アルゼンチン、フランス、ブラジル、スペイン、メキシコ、日本)で、「他人のパスワードを1つでも知っているか?」について調査したもので、世界の平均は53%。国別に見ると、「知っている」と答えた人が最も多かったのはブラジルの66%で、次いでアルゼンチンの60%、メキシコの59%と続いた。日本に住む人の割合は調査対象の国の中では最も低い29%となった。

調査結果について、Avast Software Japanの担当者は、「他人のパスワードを知っている人がほかの国に比べて少ないことは、必ずしもプライバシーに関する意識が高いことを表しているわけではありません。パスワードは、フィッシング詐欺などのオンライン脅威を通して漏洩する可能性もあるため、パスワードを他人に教えないこと以外にもセキュリティ対策が必要です」と警鐘を鳴らしている。

さらに調査では、日本に住む人で、他人のパスワードを知っていると答えた人のうち、現在のパートナーのパスワードを知っていると回答した人は45%(世界平均:66%)、元パートナーのパスワードを知っている人は3%(世界平均:15%)だということも判明している。

また、元パートナーのどのアカウントのパスワードを知っているか尋ねたところ、30%がFacebook(世界平均:59%)、40%が仕事のメールアドレス(世界平均:52%)と回答。一方、iOSアプリ「友達を探す」などで、元パートナーの位置情報にアクセスできると回答した人は11%(世界平均:19%)で、パスワードがわからなくてもあらゆるオンラインツールを使い、元パートナーを追跡できてしまう人がいることがわかった。

元パートナーの位置情報にアクセスできる(画像提供:Avast Software Japan)
元パートナーの位置情報にアクセスできる(画像提供:Avast Software Japan)

パートナーとのパスワードの共有について、担当者は「パートナーとパスワードを共有すると、ご自身もしくはパートナーが亡くなった際にアカウントの削除が簡単になる一方、もし別れた場合、ストーカー行為につながる可能性があります。共有することによるメリット、デメリットを理解した上で行うのであれば、あとは本人の志向次第ですが、できる限りパスワードはパートナーにも共有せず、別れた際にはすぐパスワードを変更することをおすすめします」と話している。

日本の回答者の4割がパートナーの携帯にアクセス

他人のパスワードを知る人の割合は、他国に比べて日本に住む人の割合は低いが、ストーカー被害などの恐れがあることも認識しておいたほうがよさそうだ。では、パスワードを教えてしまったパートナーと別れた場合、どうしたら良いのか?

Avast Software Japanの担当者に詳しく話を聞いてみた。


――元パートナーがパスワードを知ることで、実際に起きた事例を教えて。

海外の事例になりますが、新型コロナウイルス拡大によるロックダウン期間中、パートナーによる虐待がエスカレートした女性は、自分の身を守るべく、虐待を記録するためにいくつかのスマートホームデバイスを設定しました。

しかし、虐待をしているパートナーが、被害者が知らぬ間にこれらのデバイスにログインし、通話を盗聴したり、監視したりし始めてしまったのです。被害者が外出して家に戻ると、物が汚れていたり、なくなっていたりするものの、IoTカメラを確認すると、その時の記録はない、という現象が起きていました。

被害者はその後、現地のDV相談窓口に相談し、自分の経験がデバイスを利用した虐待であることを認識し、自分のデバイスを少しずつコントロールできるようになりました。


――元パートナーのパスワードを知っている人は日本で3%(世界平均は15%)、この結果をどう見る?

元パートナーにパスワードを知られていなくても、油断することはできません。アバストが行った別の調査によると、日本の回答者の4割が、パートナーの携帯電話にアクセスしたことがあり、そのうち3人に1人以上は、相手の許可なしに携帯電話を見ていたことが判明しています。

さらに、パートナーの携帯電話にアクセスしたことがある人の3割(30%)は、携帯電話を見られたことを相手は認識していないと回答しています。こっそり携帯電話の暗証番号を把握し、パートナーが見ていない隙にのぞき見している人もいることがわかります。

パートナーのスマートフォンにアクセスした際、位置情報の追跡やメッセージ・通話ののぞき見を可能にする「ストーカーウェア」と呼ばれる悪質なアプリをダウンロードする人もいます。ストーカーウェアを使ったパートナー・元パートナーによるストーカー行為や虐待は、多くの国で顕在化している問題となっています。

※イメージ
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――なぜ日本は他人のパスワードを知ってる人の割合が低く、世界は高い?

近年、オンラインサービスの利用者が世界的に増えている中、アカウントを共有する人も多くいます。どのアカウントを誰に共有しているかは個人によって異なるため、他人のパスワードを知っている人の各国の割合は様々な要因があると考えられます。例えば、利用しているSNSアカウント、動画配信サービスなどのオンラインサービス、デバイスの数もその一因かもしれません。

「デジタル別れ」は必ず実施すべき

――パートナーと別れた時は、すぐにパスワードは変えるべき?

パートナーとオンラインアカウントを共有することがより一般的になってきている中、別れた際の「デジタル別れ」は必ず実施すべきです。パスワードは、元パートナーが確実に知っているものだけでなく、知られたかもしれないパスワードもすべて変更しましょう。SNS、スマートフォン、銀行口座、動画配信サービスなど、頻繁にログインしているサービスをリストアップし、順番にパスワード・暗証番号を変更していきましょう。


――パートナーと別れたらパスワードを変える以外の解決法はない?

パスワードの変更は必須ですが、ほかにも「デジタル別れ」で行わなければいけない項目はあります。スマートスピーカーなどのIoTデバイスをお持ちの場合は、各デバイスへの元パートナーのアクセス権限を取り消しましょう。

また、iPhoneの「探す」やGoogleの位置情報設定を見直し、元パートナーがあなたを追跡できないようにしましょう。二要素認証を設定できるアカウントやデバイスでは、指紋や顔認証などの生体認証を設定し、あなた以外の人がアクセスするのを防ぎましょう。



自分のパスワードを知るパートナーと別れた時には、いろいろな操作をする必要があることが分かった。パスワードの変更はもちろん、IoTデバイスや位置情報の設定を見直すことが重要なようだ。ぜひとも参考にしていただきたい。

(FNNプライムオンライン11月9日掲載。元記事はこちら

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