世界で勝負できるサステイナブルなワイン造りとは

経済・ビジネス


サステイナブルなワイン造りが世界で進められる中、日本の挑戦に迫った。

世界のトップワインが集まる街、イギリス・ロンドン。
ワインショップには、環境に配慮して造られたワインが数多く取りそろえられている。

オペレーション・マネジャー カルロス・サントス氏「消費者から、どのワインがサステイナブルなのか? なぜそのワインはサステイナブルなのか? といった質問をよく受けます。なぜならイギリスでは、ますます多くの人が環境について関心を持ち、人類が地球に与える影響を軽減したいと考えているからです」

サステイナブルなワイン造り、すでに日本でも取り組みが始まっていた。

東京ドームおよそ6個分の敷地に、見渡す限りブドウ畑。

長野・上田市にある、「シャトーメルシャン 椀子ワイナリー」。

大きく実ったブドウが収穫時期を迎え、ひと房ずつ丁寧に摘む作業が行われている。

1日かけて摘んだブドウは選別作業が行われ、基準を満たした実のみが絞られ、赤ワインになる。

その作業台をよく見ると、仕込みの過程で出た皮や種などがついている。
これらは捨てずに、1カ所に集められていた。

ワインの仕込み作業で出たブドウの絞りかすは、堆肥になるという。

椀子ワイナリー長・小林弘憲さん「そのまま産業廃棄物として捨てるのはもったいない。一度ここに集めて堆肥化をして畑に戻してあげる。生態系の保護も含めて循環させるという、農業の一環としても価値があるかな」

堆肥がまかれたブドウ畑には草原が広がり、自然豊かな場所だが、以前は人も入らないような荒れた土地だったという。

椀子ワイナリー長・小林弘憲さん「わたしたちが1年間を通じて下草を管理する。そしてブドウの栽培を管理する。これを普通にやっていたら、なくなってしまった植物や昆虫が返ってくる。そして昆虫が返ってくると鳥が返ってくるということで、生態系が豊かになっている」

丁寧なブドウ作りのおかげで、環境省の絶滅危惧種に指定されているチョウなど、毎年10種類から20種類の生物が戻ってきているという。

このほかにも、サステイナブルを意識した取り組みがある。

椀子ワイナリー長・小林弘憲さん「今まで重厚で重い瓶を使っていたんですが、CO2の排出を抑えようと瓶の軽量化とスリム化を行いまして、同じ商品なんですけれども、ある一定の時期から軽量瓶に変えるという取り組みをしています」

こうしたサステイナブルな取り組みの、今後の課題とは。

メルシャン株式会社・マーケティング部 神藤亜矢さん「若い世代が、消費も楽しむし、ライフスタイルも楽しむために、サステイナブルという観点が重要になってきていて、このようにワイナリーを経営するわれわれも率先してやっていかなくてはいけないと感じています。少しボトルを軽症化することで、環境によくなっているというメッセージを、ホームページやインスタグラムなどの情報発信に載せていって、お客さまとのコミュニケーションを進化させていくことが非常に重要だと思っています。サステイナブルな取り組みと品質を向上させることを、両方取り組んでいく。それが世界で勝っていく基準になるのかなと思っております」

(FNNプライムオンライン11月10日掲載。元記事はこちら

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