「死刑のはんこ」で葉梨法相更迭 「国民に不快な思い」辞表提出 イライラ一転...猛省モードに

政治・外交


「死刑のはんこ」発言で問題視された葉梨法相が、更迭された。

辞任をめぐって、岸田首相の外遊が延期になるなど、混乱が広がっている。

11日午後4時47分、葉梨法相が首相官邸に入り、岸田首相に辞表を提出した。

葉梨法相「ただいま、岸田首相に国務大臣の辞表を提出させていただいた。例示として死刑という文言を軽率にも使ってしまったということで、第一は、国民に不快な思いをさせてしまった」

葉梨大臣は、9日の夜、「法務大臣は朝、死刑のはんこを押したときだけトップニュースになる地味な役職」などと発言。

岸田首相が11日、更迭する意向を固めた。

岸田首相が外遊に出発する直前の辞任劇。
空港では、混乱も起きた。

首相は、後任を齋藤健元農水相とする人事を固め、このあと皇居で認証式が行われる。

異変の前兆は、11日朝の閣議後にあった。

閣僚応接室から閣議室に向かう葉梨大臣がちらりと見た机の上には、自らが1面トップの新聞が。

閣議を終え、官邸を出る際には...。

葉梨法相「(閣議で、首相から言葉をかけられたか?)わたしは、至らなさを反省しています」、「(何か首相から言葉はあったか?)至らなさを反省しています」、「(きのう、首相は更迭を否定したが、自身の認識は?)あの、わたし自身の至らなさを反省して」

力ない口調で、「至らなさを反省している」と3回繰り返した葉梨大臣。

10日は、取り囲む記者団に対し、いら立ちをぶつける場面もあったが、11日は、様子が一変していた。

葉梨大臣は、問題となった“死刑のはんこ”発言と同様の発言を、10月にも行っていたことがわかった。

葉梨法相「東京のパーティーでは、4回だと思います。あと、地元のインフォーマルな会合、そこでも複数回、同趣旨の発言をした」

そのうえで、「すべての発言を撤回する」とした。

しかし野党は、岸田首相に葉梨大臣の更迭を要求した。

立憲民主党・川田龍平議員「葉梨大臣は、法務相としての資質を決定的に欠いています。即刻辞めるべきです。総理の見解をお聞きします」

岸田首相「説明責任を徹底的に果たしてもらわなければなりません」

あらためて、葉梨大臣の更迭を否定した岸田首相。

しかし、葉梨大臣が“死刑のはんこ”発言を繰り返していたことや、与党内からも辞任を求める声が強まったことから、岸田首相は、外遊の出発時間を後ろにずらした。
更迭に向けて本格的な検討に入った。

岸田首相は、当初、東南アジア歴訪に向け、午後3時ごろに日本をたつ予定だったが、出発は12日に延期。

羽田空港では、政府専用機に積み込んだ荷物を下ろす作業が行われていた。

そして、出発ロビーでは、岸田首相の専用機が急きょ、飛ばなくなったため、同行団のスーツケースが返却されることとなり、混乱も起きていた。

野党は、「岸田首相の決断が遅い」と批判した。

立憲民主党・安住国対委員長「『辞めさせません』、『更迭させません』と言っておいて、『はい、更迭させます』ではね。言葉は大変失礼だけど、わたしは本当に、これうそつきじゃないかって」

共産党・小池書記局長「首相としての資質がないと言わざるをえない」

政府・与党内からも厳しい声が上がっている。

自民党ベテラン議員「山際大臣更迭の時に、二転三転したありさまの二の舞。情けない、党内が一気におかしくなる可能性がある」
自民党・岸田派議員「もう総理が何をしたいかわからない」

さらに「判断が後手後手で、遅すぎる」と批判の声も上がるなど、岸田政権が正念場を迎えている。

そして、岸田首相は11日午後、「辞任という状況になったことは遺憾だ。任命責任を重く受け止めている」と述べた。

(FNNプライムオンライン11月11日掲載。元記事はこちら

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