プロの指導を地方の子どもたちに…”オンラインでGK個別指導” 県の助成で実証実験【広島発】

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スポーツに励む子どもたちが、どこにいても専門性の高い指導を受けられる実証実験が広島で始まった。県の助成を受け、トップレベルの名コーチが対面指導後にオンラインでも継続的に助言。場所と時間にとらわれない新たな仕組みを模索している。

専門性高いGK育成のサッカー教室

11月12日、広島市安佐北区で開かれたサッカー教室。6人の小中学生が参加し、グラウンドで汗を流した。

広島市安佐北区のグラウンドで開かれたサッカー教室
広島市安佐北区のグラウンドで開かれたサッカー教室

参加者のポジションは…?



参加者たち:
ゴールキーパーです

 

 

なんと6人全員がゴールキーパー。それもそのはず、ゴールキーパーだけを対象にしたサッカー教室なのだ。指導者は、一流のゴールキーパーを育成する澤村公康さん(50)。サンフレッチェ広島の大迫敬介選手や、11月から開催されるFIFAワールドカップ出場のシュミット・ダニエル選手など日本代表のゴールキーパーを育てた。


練習の内容はポジショニングやキャッチングなど、ゴールキーパーに特化したものばかり。

ゴールキーパーに特化した練習内容
ゴールキーパーに特化した練習内容

GKコーチ・澤村公康さん:
ポジショニングが大事になってくるからね。相手がシュートを打ちづらくするために、ちょっとでも間合いを詰めて…。でも、あまり前に出ちゃうと今度はどこが空く?頭上が空くよな

澤村さんにポジショニングの指導を受ける参加者
澤村さんにポジショニングの指導を受ける参加者

神奈川県を拠点に活動する澤村さんが、遠路はるばる広島市にやってきたのには理由があった。

GKコーチ・澤村公康さん:
サッカーは、中学生以上は11人でするスポーツです。11人の中でゴールキーパーは1人しかいないポジションなので、圧倒的に指導者の数が少ないと思う


全国的に数が少ないのゴールキーパーの専門コーチ。指導を受けるまたとない機会に、子どもたちは目を輝かせていた。

中学2年の参加者:
普通のコーチとはちょっと違って、丁寧に指導していただき、分かりやすくて理解できました。とてもいい経験でした


小学6年の参加者:
プロの選手を教えているコーチに会えてよかったです


疑問を聞ける”オンライン交換日記”

今回の教室を企画したのは、サッカー指導者のための交流の場を作ろうと活動している尾倉侑也さん(30)。一般の学校教育では、ゴールキーパーのように細分化して専門性を高めたスポーツ指導は難しい。その現状を覆せるのがオンラインだ。尾倉さんは広島県の助成を受け、スポーツのオンライン指導の実証実験を行っている。

フットボールコーチ 代表・尾倉侑也さん:
対面の指導には、時間やお金などいろんな制約があり、地方に行くほど解決が難しいと思います


練習後、子どもたちが取り出したのはスマートフォン。


澤村さんの指導を直接受けられるのはこの日までだが、今後もオンラインでアドバイスをもらえる。専用のQRコードを読み取ると…澤村さんの動画が出てきた。

動画でメッセージを伝えるGKコーチ・澤村公康さん
動画でメッセージを伝えるGKコーチ・澤村公康さん

GKコーチ・澤村公康さん:
僕自身も非常にワクワクしているので、いい時間を共有できるようにお互い頑張っていけたらなと思います

 

 

子どもたちは毎日、ホームページ上に練習の気づきを入力して送信。書き込みを読んだ澤村さんが週に1度、個別にアドバイスの動画を収録し送る仕組みになっている。いわば、オンライン上の交換日記。時間と場所にとらわれず、プレーのレベルアップを目指すことができる。


フットボールコーチ 代表・尾倉侑也さん:
例えば、Jリーガーの方がYouTubeでサッカーを教えていても、子どもたちが疑問を抱いたときにJリーガーに聞けないじゃないですか。聞けるって重要だなと思うんで。トップレベルの人の生活や取り組み方を聞けるというのが、子どもたちの生活にいい影響が出るんじゃないかと思います


澤村さんによるオンライン指導の実証実験は2023年1月まで3カ月間の予定。運営会社は今後、サッカー以外の競技にも対象を広げていきたいとしている。

(テレビ新広島)

(FNNプライムオンライン11月17日掲載。元記事はこちら

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