島のもの尽くしの“リゾートウェディング” 料理に装飾品も 地域活性化を願う【愛媛発】

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愛媛県今治市の大三島で10月に行われた結婚式。すてきなロケーションのリゾートウェディングだ。島の活性化につなげたい。こだわったのは「島のもの尽くし」の結婚式だった。

島民も協力 島の魅力が詰まった結婚式

しまなみ海道沿線の今治市・大三島。
青い空と海を臨む開放的なガーデンで永遠の愛を誓う島のウェディング。


フラワーライフアーティスト・永堀好香さん:
オアシス覆うようにしていこうか。結束バンドでとめていいから

午前8時、朝日が水面を照らす中、結婚式の準備が着々と進められていた。
ここは廃校した小学校を改装した宿泊施設「大三島憩の家」。式のメイン会場となるガーデンでは、アーチ作りの真っ最中だった。


フラワーライフアーティスト・永堀好香さん:
まだ紅葉には早かったんですけど、島になじむ感じのアーチにしたいと思います。これ、ソテツです。島で育ったもの。ここの装飾は島のものを中心に使っていて。島の人もすごく協力してくださるので、前日までにいろいろ集めてきてくれてて、それを使ったウェディングっていうのが、ここの売りなので


この結婚式のキーワードは「大三島産」、島のものにとことんこだわった結婚式。
その名も「瀬戸内しまなみ神の島ウェディング」。「大三島憩の家」と岡山のウェディングクリエイターチーム「Range」がタッグを組んで運営する少人数制の結婚式だ。


今回、この場所で島ウェディングを挙げるのは、西条市に住む越智雄大さん・夏美さんご夫婦。

新郎・越智雄大さん:
めっちゃきれい

新婦・夏美さん:
わざとらしい

新郎・越智雄大さん:
いやきれいよ

ーードレス姿は?

新郎・越智雄大さん:
今までで一番きれいです

越智雄大さん・夏美さんご夫婦
越智雄大さん・夏美さんご夫婦

新婦・夏美さん:
言わされてます(笑)

新婦・夏美さんの手紙:
「ただいま」と帰ってくるのもうれしいし、「おやすみ」と隣で寝られることも幸せ。「ごはんおいしい」は魔法の言葉で、毎日頑張ってしまいます

アーチの前で言葉を送る夏美さん
アーチの前で言葉を送る夏美さん

その頃、厨房では料理の準備が進められていた。

大三島憩いの家 料理長・藤原慎さん:
愛南町の深浦から届いたカツオです

調理を担当する藤原慎さんは、島で明治時代から続く老舗旅館で生まれ育ち、今は料理長も務めている。


大三島憩いの家 料理長・藤原慎さん:
極力大三島産で揃えたいんですけど、愛媛県産のものを使うようにしてますね。距離が近いし、鮮度のいい状態で島まで入ってくるんで

涙を流す新郎新婦の姿…願い叶える事業立ち上げ

料理だけでなく、テーブルを彩る品も地元のものづくし。
料理を置くプレートは島で出た廃材を加工したもの、1つひとつに味がある。
さらに、箸置きは島のレモンやライムをドライフルーツにして、レジンで固めたもの。
島の魅力があちらこちらに散りばめられた、まさに島のものづくしの心を込めたウェディングだ。

廃材を加工したプレートにドライフルーツを使った箸置き
廃材を加工したプレートにドライフルーツを使った箸置き

この「島婚」誕生の裏には、こんなきっかけがあった。

大三島憩いの家 料理長・藤原慎さん:
3年前くらいからコロナが始まりまして、本業の旅館の方も周りの飲食店さんもすごく暇になったと

コロナ禍で観光客が激減し、大三島は活気がなくなってしまったという。
さらにコロナの影響は、結婚式を挙げる新郎新婦にも。

大三島憩いの家 料理長・藤原慎さん:
コロナでハワイで結婚式を挙げる予定の方ができなくなった。それで花嫁さんが泣きながら相談に来てたらしいんですよ

島の活性化と新郎新婦の願い。その両方を実現させるために、2020年から立ち上げたのが、島でのウェディング事業だった。


新婦・夏美さん:
コロナ禍でなかなか海外とか行けない中、こういう外でガーデンウェディングできる場所がすごく魅力的だなと思って選びました

「普通とは違う結婚式」 引き菓子も全て大三島産

挙式の後はお待ちかねのお食事。料理長・藤原さんの腕の見せどころだ。
今治産のサザエに、島のイチジク、大三島産のタコを使った酢の物など、島や愛媛の食材をふんだんに使った見た目も美しい6品。

島や愛媛の食材を使った料理
島や愛媛の食材を使った料理

新郎の母親:
とてもおいしくいただいています。すごく感じがいいところで、家族ともども感激しております

ガーデンには、大三島産のショウガとハチミツを使ったマフィンや、早生ミカンのゼリー寄せなど5品がずらり。島の恵みたっぷりのスイーツに、子供たちも笑顔を見せていた。

早生ミカンのゼリーなどが並ぶ
早生ミカンのゼリーなどが並ぶ

大三島憩いの家 料理長・藤原慎さん:
「引き菓子」も大三島で製造しているものを全て使って、お客さまに「こういうのありますよ」とご提案して。大三島産の物を使うことによって、大三島の業者さんが少しでも経済的に回ればいいかなと

どこまでも「島づくし」、抜かりがない。

新郎・越智雄大さん:
普通とは違う結婚式ができたので、来ていただいた皆さま方にもいい思い出ができたんじゃないかと思ったので良かったです


会場には、ほほえましい2人の姿を見守る島のスタッフの姿があった。

大三島憩いの家スタッフ・新保睦美さん:
大三島の自然を使って、たくさんのカップルの方に来ていただいて良かったなという気持ちで帰っていただけたら最高です


大三島憩いの家 料理長・藤原慎さん:
今後10年、20年先。もっと言うと100年、200年後でも、この大三島が観光地として栄えているという状況を今の段階で土台として作りたいなと思ってます

瀬戸内の島々が織りなす美しい景色と自然が育む豊かな恵み。
大三島の「島ウェディング」は、島の魅力を発信する新しい形になりつつある。

(テレビ愛媛)

(FNNプライムオンライン11月19日掲載。元記事はこちら

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