3人に1人が「副業」経験者の時代に…始める場合の“注意すべきこと”を聞いた

経済・ビジネス

厚生労働省が「働き方改革実行計画」で促進を図って以降、注目が高まっている“副業”。これから始めてみたい、始めてみようかなと思っている人も少なくないのではないだろうか。

こうした中、“副業”のマッチングサービスを運営する「クラウドワークス」の調査で、3人に1人が“副業”を経験していることが分かった。

調査は同社が2022年9月、日本全国の15歳以上の男女を対象にインターネット上で行い、1057人から回答を得た。

この中で“副業”の経験の有無を聞いたところ、「現在、副業をしている」と答えた人が19.8%、「過去に副業経験がある」と答えた人が13.8%だった。「現在、副業をしている」と「過去に副業経験がある」を合わせると、33.6%。3人に1人が「副業経験者」ということになる。

「副業未経験だが副業意向あり」と答えた人は26.0%で、クラウドワークスは「今後、副業を始める人はさらに増加することが見込まれる」としている。

副業経験の有無(提供:クラウドワークス)
副業経験の有無(提供:クラウドワークス)

また「副業経験者」の1カ月あたりの収入について聞いたところ、「5万円未満」が約65%と最も多かった。一方で「10万円以上」の収入を得ている人は約13%いることも分かっている。

1カ月あたりの平均副業収入(提供:クラウドワークス)
1カ月あたりの平均副業収入(提供:クラウドワークス)

「副業経験者」に対して、「副業で得られたこと」を聞いたところ、「副収入が得られた」が311人(「生活費が得られた」171人+「生活費以外が得られた」140人)で最多だった。

一方で、「本業では得られないやりがいを得られた」(64人)、「趣味・好きなことを副業にできた」(47人)という回答も多かった。

副業で得られたこと(提供:クラウドワークス)
副業で得られたこと(提供:クラウドワークス)

「副業をしていて大変なこと」 については、「確定申告などの行政手続き・計算」(84人)が最多で、次に多かったのが「過重労働」(81人)だった。

副業をしていて大変なこと(提供:クラウドワークス)
副業をしていて大変なこと(提供:クラウドワークス)

クラウドワークスは、全体的な傾向として、「副業をしていて大変なこと(365件)」よりも、「得られたこと(610件)」の方が多くの回答を得たことから、「副業経験者は副業の経験を前向きに捉えている傾向にあると言える」としている。

「副業を実施してみよう」という機運

副業を始める人は、今後さらに増加することが見込まれるというが、今から副業を始めたいと思っている人はどのようなことに注意すればよいのか? また、副業をめぐっては「過重労働(働きすぎ)」が度々、問題になるが、この点についてもクラウドワークスの担当者に話を聞いた。

――このような調査を行った理由は?

厚生労働省が副業を解禁した(副業・兼業ガイドラインの改定を行った)2018年の“副業元年”以降、拡大を続ける、副業市場の全体像を把握し、今後の動きを予測することを目的に実施しました。


――「副業経験者」は3人に1人という結果、どのように受け止めている?

企業側の副業容認の動きや、コロナ禍以降、働き方が多様化してきたことで、「副業を実施してみよう」という機運が高まっていると感じています。副業の需要と供給の両方が活性化された結果、副業のマッチングが進んできたのではないでしょうか。

これまでの他社の調査を見ますと、「副業の経験者」よりも「副業の意向がある人」の方が多い状況でしたが、今回の調査で「副業経験者」の方が「副業の意向がある人」よりも多い結果となりました。

なお、当社の副業マッチングサービス「クラウドリンクス」は会員登録数が前年同期比381%の7.6万人(2022年10月末時点)と大幅に増加していることも、世の中の動きを表していると考えます。ちなみに、前年同期の会員登録数は2万40人でした。

イメージ(副業)
イメージ(副業)

――「副業経験者」の年代や性別に特徴はみられた?

副業経験者(現在、副業をしている+過去、副業をしていた)の年代分布として、20代、30代が同率で23.1%、次いで40代が22.2%でした。また、性別では、女性が53.5%、男性が46.5%と、女性の方が、副業経験者が多いことが分かりました。


――「副業の経験者」は、たとえば、どのような副業を行っている?

「他の会社に雇用されて副業を行う」割合が75%、「自ら事業を起こす副業」は25%という結果となりました。

自ら事業を起こす副業としては「アフィリエイト・広告収入(SNS・YouTuberなど)」が最多。次いで「せどり・転売」「物販・デジタルコンテンツ販売」でした。

「生活費の補てんになっている」

――1カ月当たりの平均の収入は「5万円未満」が65%で最も多かった。こちらはどのように受け止めればよい?

本業の収入を補う形で、副業によって一定の収入が得られていまして、生活費の補てんになっているものと考えられます。

イメージ(副業)
イメージ(副業)

――「副業で得られたこと」と「副業をしていて大変なこと」の結果は、どのように受け止めればよい?

「副業によって副収入が得られた」だけでなく、「本業では得られないやりがいといった“感情報酬”が得られた」との声が多く見られたことは、今後の副業市場の可能性が広がる意味で、非常によいことだと考えています。

また、副業をしていて、大変なことよりも、得られたことの方が多くの回答を得たことから、副業の経験が前向きに捉えられていることが分かりました。

「副業の目的を設定することが大事」

――今から副業を始めたいという人はどのようなことに注意すればよい?

副業によって何を得たいのか、「副業の目的」を設定することが大事です。目的が定まっていることで、「受注・発注者間の期待の不一致」を避けることができると思います。


――「副業の目的」は、たとえばどのようなことを設定すればよい?

「副収入を得るためなのか」や「スキルや経験、人脈などを得るため」など、副業をした結果、どうなりたいかを明確にすることが重要です。


――度々、問題になる「働きすぎ」を避けるためには、どのようなことに気をつければよい?

「副業ワーカー」と「企業」の間で、稼働条件を細かく話し合うことが必要です。また、「副業ワーカー」は、副業に費やす時間を事前に決めておくことで、「働きすぎ」を避けることができると思います。


――最後に、副業を始めたいと思っているけれど、始め方が分からないという方は、どうすればよい?

副業の“はじめの一歩”として、自分のスキルを「棚卸し」するところから始めましょう。企業に対して、どのような価値を提供できるのかを明確にしたうえで、「クラウドリンクス」のような副業マッチングサービスに登録し、案件の獲得を目指すことが近道です。

また、価値を提供できるスキルが分からないという方は、「リスキリング=学び直し」によって、新たなスキルを身に着けることも選択肢の一つです。

クラウドワークスが運営する「みんなのカレッジ」では、Webライティングやデザインなどを学ぶことができるほか、「クラウドワークススタートコース」などを提供しています。

このようなオンライン学習サービスを活用し、身に着けたスキルを副業でアウトプットすることをおすすめしています。



この調査結果をきっかけに“副業”に興味を持った人は、まず、副業によって何を得たいのか、「副業の目的」を設定してみてはいかがだろうか。また、実際に副業を始めたら、「副業ワーカー」と「企業」の間で、稼働条件を細かく話し合う。
副業によって金銭以外のプラスもあるようなので、これらを心がけトライしてみてほしい。

(FNNプライムオンライン11月22日掲載。元記事はこちら

https://www.fnn.jp/

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