薬“爆買い”や“値下げ交渉”めぐり中国が各国とあつれき 日本で渡航ビザ突然停止の“報復措置”

国際・海外

中国当局は10日、日本でビザの手続きを停止したと旅行会社に通知した。中国政府は、差別的な入国制限に断固反対し、相応の措置をとるとしている。

ゼロコロナ政策が崩壊 旅行や留学に向かう中国人が大使館前に大行列

ゼロコロナ政策が崩壊した中国で、今、新たな人だかりができている。

旅行や留学に行こうと、中国の各国大使館前などには行列ができている
旅行や留学に行こうと、中国の各国大使館前などには行列ができている

取材班が北京のフィリピン大使館に行ってみると…、留学や旅行に必要なビザ取得のため、多くの人が行列を作っていた。

旅行や留学に行こうと、中国の各国大使館前などには行列ができている
旅行や留学に行こうと、中国の各国大使館前などには行列ができている

出入国管理局や各国の大使館の前には、ビザやパスポートなどを申請しようとする人が日々増えているという。


並んでいる人は、「ずっと待っていましたが、今は日本を旅行して 見て回るのを楽しみにしています」「1年の世界一周を予定しています」と話す。

“水際対策強化”に報復措置か 中国が日本でビザ停止を通知

一方で、日本など一部の国は、中国からの感染流入を恐れ“水際対策”を強化。


そうした動きに対し、ついに中国側が“報復措置”を始めた。10日、日本から中国に渡航するビザの手続きを停止したことが明らかになったのだ。


東京の旅行会社によると、中国大使館から10日・11日のビザ申請作業を行わないと通知があったといい、「依頼している東京のツアー代行業者が中国ビザセンターに行って確認したところ、やはり受領・申請ともにできないと。お客さまにはスタンバイ、1月12日・13日で申請できるような準備の心づもりでいてください、というようなご案内はしています」と話す。

ビザ発給が停止されると、ビジネスや留学などでの新たな渡航ができなくなる可能性もある。
この件について、中国外務省の汪文斌報道官は10日、次のように発言した。


「我々はいくつかの国が、中国に対して差別的な入国制限措置を取ることに断固反対し、中国も相応の措置を取ります」

中国側によるビザ発給停止措置は、韓国に対しても行われているという。

日本政府関係者は、“日本の水際対策強化に対する対抗措置だろう”と話し、ビザ発給の停止期間など詳細の確認を進めている。

薬めぐり各国とあつれき… 日本で薬“爆買い” アメリカで値下げ交渉決裂

ゼロコロナ崩壊を機に表面化している、各国とのあつれき。
それは、薬を巡っても起きている。


日本では2022年暮れから、中国人によるかぜ薬や鎮痛剤の“爆買い”や転売が問題化していた。


そうした動きを受け、厚生労働省が2022年12月26日付で、ドラッグストアや薬局の業界団体に、大量購入や買い占めを防ぐための対策を行うよう要請していたことが明らかになった。


さらに、アメリカ・ファイザー社のコロナ治療薬「パスクロビド」を巡っては、中国側が値下げ交渉を持ちかけていたものの決裂。

ファイザー社のCEOによると、国の収入によって購入価格は異なるものの、中国は“中の下”より下の値段を要求してきたというのだ。


米・ファイザー社 CEO:
中国は世界2番目に大きな経済の国で、貧しいエルサルバドルより安い値段で購入すべきではないと考えている。

今後、中国が対外的にどのようなメッセージを出していくのか、注目が集まっている。

中国大使館 “12日以降の対応は追って知らせる”

“差別的な入国措置に断固反対”と主張している中国。「イット!」では、元外交官の宮家邦彦さんに話をきいた。


宮司愛海 キャスター:
今回の中国の措置についてはどう思われますか?

元外交官・宮家邦彦さん:
勝手にゼロコロナ政策をやって、勝手に解禁して感染者が増えて…。日本は科学的にやっているわけだから。しかし、彼らはメンツがつぶれたら倍返しするんだね。何日続くか分からないけど、対抗措置ですよね。私も北京に行こうと思っていたけれど、やめた。

宮司愛海 キャスター:
日本としては今後とり続ける方法としてはやはり、水際対策を科学的根拠に基づいてやっていくということでしょうか?

元外交官・宮家邦彦さん:
それ以外にないと思いますね。

停止したビザの発給について中国大使館は、12日以降の対応は追って知らせると日本の旅行会社に通知しているという。

(「イット!」2023年1月10日放送)

(FNNプライムオンライン1月11日掲載。元記事はこちら

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