【前編】森保一監督 凱旋単独インタビュー ピッチをみつめた「教え子」“その光景”と特別な思い【広島発】

スポーツ

サッカーW杯で日本中を熱狂させた森保一監督が、テレビ新広島の単独インタビューに応じた。世界の強豪を撃破した試合を振り返り、サンフレッチェ広島時代の”教え子”の活躍に秘めた思いも語った。

大仕事を終え、自宅でほっと一息

FIFAワールドカップカタール大会の戦いを終えたサッカー日本代表の森保一監督(54)が大会後、初めて第2の故郷・広島に凱旋。1月8日、テレビ新広島の衣笠梨代アナウンサーが森保監督にインタビューし、その本音に迫った。

衣笠アナ:
まずは広島県民として「お帰りなさい」という思いと、本当にたくさんの感動をありがとうございました。あの大きな戦い、大きな仕事を終えて広島に戻られて、今どんなお気持ちですか?

森保 一 監督:
広島の自宅に戻ってきて、ほっと一息できたというところです

サッカー日本代表・森保 一 監督
サッカー日本代表・森保 一 監督

衣笠アナ:
広島からの応援は、どれぐらい監督に届いていましたか?

森保 一 監督:
もうめちゃくちゃ届いていましたね。広島でもパブリックビューイングをしてくださったり、街の声を拾ってくださったり、いつも応援の声が届いています

広島から声援を送るサポーターたち
広島から声援を送るサポーターたち

遠く離れていても、広島からのエールが森保監督の励みになっていた。今回のサッカーW杯で、日本代表は優勝経験のあるドイツとスペインを下し、決勝トーナメントに進んだ。試合直後、森保監督が選手に発したこの言葉に胸を打たれた人も多いだろう。
「みんなが世界の舞台で勝てることを証明してくれたよ」
監督自身も、指揮を執りながら選手の戦いぶりに心を揺さぶられたという。

森保 一 監督:
順位としての新しい景色を見ることができなかったところは正直悔しいことですけど、おそらく誰もが勝てると思っていなかったドイツやスペインに勝って「日本のサッカーが世界と戦える」「W杯のチャンピオンを夢みてもいいんだ」という戦いができたということについては、歴史が変わったと感じていただけたと思いますし、今までと違った新しい景色を見ていただけたのかなと思っています


教え子の歴史的ゴールに特別な思い

グループリーグの初戦。日本は強豪・ドイツに先制を許す。しかし後半、粘り強くボールを追い続けた日本は1対1の同点に追いついた。逆転ゴールを決めて歴史的勝利の立役者となったのが、サンフレッチェ広島に2013~16年在籍していた浅野拓磨選手(28)だった。

2016年、サンフレッチェ広島時代の浅野拓磨選手
2016年、サンフレッチェ広島時代の浅野拓磨選手

衣笠アナ:
サンフレッチェ広島のOBとして、教え子の浅野選手がゴールを決めた時はどんな気持ちでしたか?

森保 一 監督:
いや、うれしかったですね。シンプルな言葉で、本当にうれしかったです。特別な思いとしては、彼は4年前もロシアでのW杯に出場したいと夢見ていて、バックアップメンバーとして大会の初戦までチームと一緒にいたんですね。でもメンバーに入ることができなかった。バックアップメンバーは何人かいて、バックアップと決まった瞬間にほかの選手はチームを離れたんですけど、その中で拓磨だけは初戦まで残って、日本の戦いを目に焼き付けて本当に悔しい思いでピッチを見つめていた。その光景が私の中にインプットされているので「自分の思いがかなって良かったね」っていう思いでした


ゴールの後、固く抱き合う森保監督と浅野選手。4年越しでつかんだ栄光をたたえるように、森保監督の大きな手が浅野選手の背中を何度も叩いた。

広島のスポーツ界へ賞賛とエール

3度のリーグ制覇に導いたサンフレッチェ広島の監督を退任してから5年半。現在のチームをどのような思いで見ているのだろうか。

衣笠アナ:
今は”世界の森保監督”なんですけれども、サンフレッチェの動向について今も気にしていただいていますか?

森保 一 監督:
もちろん。日本代表としてフラットに見るところと、サンフレッチェ広島のOBとしてめちゃめちゃ気になってるところもあります


衣笠アナ:
2022年はサンフレッチェがカップ戦も含めてすべて優勝争いをする躍動を見せてくれました。その戦いぶりについてはいかがですか?

森保 一 監督:
ひと言で言うと素晴らしいですね。試合を見ていても、攻守ともにチーム全体がアグレッシブに、勇気を持って戦えています。何よりも選手が躍動感を持って生き生きとプレーできているのが伝わってくるので、そこはすごいな、素晴らしいなと思います。そういうチーム作りをされているスキッベ監督は本当にいい監督なんだろうなと思いますね

冷めることのない森保監督の”広島愛”。広島を盛り上げるあの新監督の印象も尋ねてみた。

衣笠アナ:
広島のスポーツ界で言うと、プロ野球・カープは2023年から新井新監督のシーズンが始まります。監督としてのご経験も踏まえて、新井カープへのエールや思いを伺いたいのですが

2023年シーズンからカープで指揮を執る新井監督
2023年シーズンからカープで指揮を執る新井監督

森保 一 監督:
新井監督は、地域の人々やカープファンに愛される人間性を持っている方だと思います。野球の難しさや厳しさであったり、優勝した喜びも知っている。いったん移籍して外から見たカープもわかっている監督だと思います。今まで経験してきたことを存分に生かし、泥臭く頑張る新井監督と明るく元気に頑張る新井監督を出してもらって、自分らしく、監督としてチームのために戦うということをやっていただければ結果は必ず出ると思います。応援しています


森保監督はたびたび笑顔を見せながら、リラックスした表情で質問に答えてくれた。
インタビュー後編に続く。

(テレビ新広島)

(FNNプライムオンライン1月15日掲載。元記事はこちら

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