「雑草を芝生へ」“公園サッカー”で気づいて発案の「除草機」 高校生がアイディア競うコンテスト【沖縄発】

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高校生たちが社会課題を解決するためのアイディアを競い合うコンテストが2022年12月恩納村の沖縄科学技術大学院大学OISTで開かれた。
テーマは科学×ビジネス。日頃の生活で感じた不便なことを科学技術で解消しようと考えられたロボットとは?製作に打ち込む学生を取材した。

国際的な人材育成 プレゼンは英語で

2022年12月10日、OISTで開かれたのは県内の高校生たちが社会問題を解決するアイディアや科学的な研究能力を競い合うコンテスト『SCORE!』。


2022年で11回目を迎えるコンテストでは、国際的に活躍できる人材を育てたいと英語でのプレゼンが推奨されていて、高校生たちは様々なアイディアを英語で堂々と発表する。

沖縄高専2年 吉井慈恩さん:
This study is about a new weed machine.(この研究は、新しい除草機に関するものです)


沖縄高専チームが開発した新しい除草機とは?


踏みつぶして芝生に AI技術も活用

名護市の沖縄工業高等専門学校。ここでロボットの製作に励むのが情報通信システム学科2年生の當眞嗣歩さんと吉井慈恩さんだ。


沖縄高専2年 吉井慈恩さん:
こちらが僕たちが作った”くさからん”です。


重さ16キロの大きなローラーで次々と草を踏みつぶしていく”くさからん”!
その名の通り、雑草を潰すことで芝生に変えるロボットだ。

沖縄高専2年 吉井慈恩さん:
草がたくさん生えている公園でサッカーをしていたことがあって、それを何か月もやっていて。ある日僕たちの遊んでいる場所だけこんな感じで草が踏み潰されて生えなくなっていることに気付いたのが、くさからんのアイディアのきっかけです。


2022年8月ごろから準備を始め、現在は何回草を潰すと効果的か検証を進めている。

沖縄高専2年 吉井慈恩さん:
こっちは5回踏みつぶしているところです。ここら辺が草が完全に潰されて、このまま踏みつぶして行けば生えにくくなると想定されている場所です。


さらに、情報通信システムを学ぶ2人の知識を活かしAIを使って雑草の生えている土地だけを認識して自動で走行できるよう、実験を進めている。


沖縄高専2年 當眞嗣歩さん:
このカメラで草を認識しています。


沖縄高専2年 吉井慈恩さん:
実際にこちらの手元にある画像を認識してみます。すると今ここにweed(雑草)が92%と表示されています。この画像を正しく雑草と認識しているという証拠になります。


これまでにAIに7000枚以上の雑草の画像を学習させ、高い識別能力を得ることに成功した。

2人はこうしたアイディアを多くの人に知ってもらうため、OISTのコンテストに挑戦することに。プレゼンの練習にも熱が入る。

沖縄高専2年 當眞嗣歩さん:
(プレゼンは)英語か日本語か選べるんですけど、僕たちは英語に挑戦して英語の勉強もしながらやっていこうかなと。プログラミングとかは全部英語なので英語が分からないと情報でやっていけないので。


沖縄高専2年 當眞嗣歩さん:
現時点で60点ぐらいですかね。本番はもう100点で。完璧に覚えて優勝できるように頑張ります

様々なアイデア コンテストの結果は?

沖縄高専2年 吉井慈恩さん:
We have realized a great idea as Kusakaran!(私たちは”くさからん”という素晴らしいアイデアを実現しました) 


沖縄高専2年 當眞嗣歩さん:
AI weed detection uses deep neural network model YOLOv5.(AIでの雑草検知には、ディープニューラルネットワークモデル「YOLOv5」を使用しています。)


沖縄高専2年 當眞嗣歩さん:
We originally trained YOLOv5 using 7330 images.(YOLOv5には、もともと7330枚の画像を使って学習させていました)

沖縄高専2年 吉井慈恩さん:
This task was challenge for us because we should learn AI technique firstly.(このタスクは、まずAIの技術を学ぶ必要があるため、私たちにとってチャレンジでした)


他のチームからも野菜のくずを再利用して作るエコなバイオエタノールや、空気の力で地面から浮かせる車いすなど、さまざまなアイディアが飛び出した。

コンテストの司会者の方:
草を刈らずに雑草地を芝生に変える新しいコンセプトのロボットくさからんの開発チームです!

 

 

着眼点やアイディアの面白さが評価され”特別賞”に選ばれた!


審査員の方:
そういう物の見方は色々な分野で今後役に立っていくんじゃないかなと期待できるプレゼンだったと思います


優勝したのは「スナゴケの大気質改善能力の評価」について発表したザイオン・クリスチャン・アカデミー・インターナショナルのチーム。


優勝こそ逃したが2人にとっては今後に繋がる自信になったようだ。

沖縄高専2年 吉井慈恩さん:
これからも自分なりの考え、オリジナルのアイディアを大切にして色々なことにチャレンジしていきたいなと思います


2人が生み出したアイディアが形になり、生活を便利にしてくれる日もそう遠くないかもしれない。

(FNNプライムオンライン1月17日掲載。元記事はこちら

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