政府の“屋内マスク不要”案に「時期尚早」の声…第8波で“搬送困難”が過去最多「救急車が全くない」

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新型コロナウイルスの感染者が、国内で初めて確認されてから3年が経った。しかし現在でも、第8波で医療現場のひっ迫が続いている。


入院患者は増えていて、厚労省によると、病床使用率は全国36の都府県で50%を超えている(1月11日時点)。
この影響もあって16日、東京消防庁には救急搬送を要請する通報が相次いでいた。

救急搬送の要請相次ぐも…「今、救急車が全くいない」

16日の東京消防庁では、ひっきりなしに入電を知らせる緑のランプが点灯。職員が対応に追われていた。


隊員:
どうしました?

男性:
39.2度くらいの熱で…ちょっと多分インフルエンザだと思うんですけど。

隊員:
検査とかしていないんですか?


男性:
検査とか今しようとして、病院とか近くを調べてて…。全然なくて。遠いところに自分でいけるぐらいの気力がちょっとないんですけど。

隊員:
ちょっと今、救急車が全くいないので、到着に相当時間がかかります

男性:
そうですか…。自分で探してみます。


第8波の感染拡大で、急患の受け入れが3回以上断られる「救急搬送困難事案」が相次いでいるのだ。消防庁によると、1月2日~8日の1週間で7558件あったといい、3週連続で過去最多を更新している。


コロナ患者だけでなく、脳卒中や心筋梗塞など、命に関わる病気の救急搬送も多いとみられる冬場。実際に「救急搬送困難事案」のうち、コロナの疑いは2612件で、コロナ以外の事案が4946件と2倍近くに上っている。

医療ひっ迫続く今…政府で「屋内マスク不要」案浮上

医療現場でぎりぎりの対応が続く中、いま政府内で新たに浮上しているのが「屋内マスク不要」案だ。


現在、屋内でのマスク着用の判断基準は「距離が確保でき会話をほとんどしない場合を除き、着用を推奨」となっているが、政府内では、感染症法上の位置付けを「5類に引き下げる時期もみながらタイミングをどうするか」など、屋内でのマスク着用を不要にする意見も一部で出ている。


社会活動の正常化に向けて、率先して動こうという流れだろうか。衆議院では1月23日召集の通常国会から、登壇者などは「ノーマスク」とする方針を決めた。


約3年ぶりの、マスクなしの論戦が見られそうだが、この「屋内でのマスク不要案」について、感染症に詳しい東京歯科大学の寺嶋毅教授は「今の感染状況などから考えると、時期尚早。屋内でマスクを外すと、さらに感染者が増え、医療機関がパンクする」と話している。

日常生活の感染対策が大きく変わる可能性もある、「屋内マスク不要」案。番組ではジャーナリストの柳澤秀夫さんに話を聞いた。

宮司愛海 キャスター:
いずれは屋内でのマスクも不要になると思いますが、このタイミングをどう考えますか?


ジャーナリスト・柳澤秀夫さん:
まだ変異株の話もありますし、どういう風に感染症が広がっていくのか先行きがわかりませんから。今慌ててこれをする必要はないんじゃないでしょうか。
もともと、マスクの着用は法律じゃななくてガイドラインですから。それぞれ状況に応じて、臨機応変に対応していくのが筋だと思うんですけどね。

宮司愛海 キャスター:
マスクの着用は、身の回りの方を守る意味もありますよね。
感染対策の緩和は、地域の事情によっても異なります。ひとりひとりが、自分や周りの人を守るために必要な対策を行うことが大切です。

(「イット!」2023年1月16日放送より)

(FNNプライムオンライン1月17日掲載。元記事はこちら

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