楽天25歳“オールドルーキー”の熱き思い「製造三課からプロ野球へ」4度目の正直 【石川発】

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シリーズでお伝えしている新春特別企画「JUMP2023」。最終回はプロ野球の楽天にドラフト2位で入団した小孫竜二(こまごりゅうじ)投手だ。遊学館高校出身の小孫投手は高校、大学、社会人とドラフト候補に挙がりながら、指名漏れを味わった苦労人。そんな小孫投手の今シーズンにかける思いを聞いた。

4度目の正直!オールドルーキー小孫

小孫竜二投手:
努力に勝る天才無し。本当にそうだと思う。努力して、努力しないと勝てない。



そう話すのはプロ野球・東北楽天のルーキー、小孫竜二(こまごりゅうじ)投手だ。


アナウンス:
ドラフト2位!小孫竜二!


小孫投手:
小孫竜二です。一生懸命頑張ります。応援よろしくお願いします。


去年11月、本拠地・仙台のファンに自己紹介した小孫投手は25歳。高卒や大卒の新人選手と比べて決して若くはないオールドルーキーだ。


その理由は…。

小孫投手:
4度目の正直でプロに入団出来て本当に嬉しいです。


夏の甲子園を沸かせた遊学館高校時代、東京の創価大学時代にプロ志望を表明するも指名されず。


社会人野球2年目の2021年のドラフト会議では3回目の指名漏れ。


夢を叶えたのは最初のプロ志望から、7年後だった。


小孫投手:
球団を代表するピッチャーになりたいし、どんなバッターでも抑えられるピッチャーになりたい。


夢を諦めなかった小孫投手。

貴重な作業着姿に隠された野球への熱量

その素顔を知りたいと、12月、イット!は埼玉県狭山市に向かった。


小孫投手:
鷺宮製作所の小孫竜二です。よろしくお願いします。


作業着で迎えてくれた小孫投手。ここは小孫投手が就職先に選んだ鷺宮製作所(さぎのみやせいさくしょ)。


主な事業は様々な機械に使われる自動制御機器や試験装置の製造。


海外拠点も含めると従業員約2700人を抱える大企業だ。


そんな会社で60年以上の歴史を誇るのが硬式野球部。小孫投手は会社員として働きながら野球部で腕を磨いてきた。



小孫投手:
今から銘板貼りといって仕上げの段階なんですけどその作業をします。

小孫投手が所属していたのは「製造三課」。


この日の作業は出荷を控えた製品に検品シールを貼る仕事だ。一見簡単な仕事に見えるが仕上げの一部の仕事なのでミスはできない。


仕事中の眼差しは真剣そのもの。ただ、心が揺らぐ時もあったそうで…。


小孫投手:
最初は一生懸命やるんだけど、野球のこと考えたりとか。いろんなことを考えます。集中力も途切れ途切れになることもある。お金を稼ぐのは大変やなって思う。


会社員として学んだ働く意味。そんな小孫投手について同僚に聞いてみると…


同僚:
あいさつ、返事がしっかりできる。第一印象からいい子。


同僚:
手先が器用なのでいろんな仕事をしてもらっていた。それで考えるとプロ入りは痛いが、本人には野球を頑張ってほしい。


同僚:
ライオンズファンなんです。だからベルーナドームで投げる姿を楽しみにしています。ケガの無いように。


仲間に支えられて過ごした社会人野球。死に物狂いで仕事と野球に打ち込んだ。


小孫投手:
悔しい思いをもって鷺宮に来たのでここで絶対プロになってやろうという気持ちが強かった。


しかし、社会人2年目のおととしは3度目の指名漏れ。その姿を見ていたチームメートは…。


チームメイトの弓削田智輝選手:
落ち込んでいるかと思ったけど次の日の練習もいつも通り一番にグラウンドに出てきた。グラウンド整備して元気だったんで「あ、そんな感じなんだ」って、ちょっと驚きました。


指名漏れ翌日から新たなスタートを切った小孫投手。



野球部の食堂でもその姿勢は注目されていた。


野球部寮の調理師:
努力していた。かなり。見えないところで。みんな頑張っていたけれど、小孫投手は一味違う部分を感じていた。



野球人生をかけて臨んだ社会人3年目の昨シーズン。


最速156キロを計測し、プロの注目はうなぎのぼりに。満を持して去年、プロ入りの夢を叶えた。ユニホームは変わるが会社への感謝は忘れないと言う。



小孫投手:
半分やって半分野球なので、野球で恩返しするしかない。野球で知名度をあげて貢献するしかないっていう思い。自分が楽天に行って、活躍して、出身はどこだって聞かれて鷺宮製作所って言いたい。


そんな小孫投手、2023年の目標を聞くと…


小孫投手:
一軍で活躍です。即戦力と言われているので球団の力になりたい。



恩師の目にも涙…苦労人が誓った飛躍

2022年12月。地元・金沢で開かれた激励会に小孫投手の姿があった。


高校時代の恩師もプロ入りを祝福した。


遊学館高校野球部 山本雅弘前監督:
こんなにうれしいことはありません。なぜか、涙が出ます。


遊学館高校野球部 山本雅弘前監督:
彼は本当に一生懸命頑張りました。夢をつかみました。本当に心から「おめでとう」と言いたい気持ちでいっぱいです。


2023年。

小孫投手は、初詣で新たな誓いを立てていた。


小孫投手:
「怪我なく1年間よろしくお願いします」と願いました。


おみくじの結果は…


小孫投手:
大吉や!願い事…「思うとおりになる」


小孫投手:
2023年は自分の新しいスタートだと思うので、大きくジャンプして、飛躍して、石川県にいい報告ができるように頑張りたい。


自分自身の努力と周りの支えがあって掴んだプロの夢。小孫投手の大きなジャンプに期待だ。


(石川テレビ)

(FNNプライムオンライン1月18日掲載。元記事はこちら

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