「腹を割って」「引くな」 J1復帰へ期待の清水エスパルス 元エースと守護神が「闘う集団」に求める姿勢【静岡発】

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1シーズンでのJ1復帰が期待される清水エスパルスは2月に開幕戦を迎える。2022年に現役を引退した元エスパルスのエースと守護神が、古巣へ熱いエールとともに、いまチームに必要なことを語りあった。

現役生活を終えて

2015年から清水エスパルスでプレーし、2022年に現役を引退した鄭大世さん。

 エスパルスでは主将も務め、J2を戦った時には得点王にも輝いている。現役生活を終え、解放された気分だというが、新シーズンが始まれば違うことを感じるのではないかと話す。


鄭大世さん:
 終わった時は、「いやーもういいわ」と。定年退職したサラリーマンのような、ちょっと解放された気分でした。ただ、シーズンが始まって開幕したときくらいに、自分が取り残された気分のさびしさは味わうのではないかと思っています

 

 

計12シーズンをエスパルスで過ごした元守護神の西部洋平さんは少し違った。体力も気力もあるが、若手の成長を感じたことをあげている。


西部洋平さん:
正直僕はまだ実感がないですね。体はまだまだ元気なので、プレーはまだできるかなって。サッカーに対する気持ちもまだまだ変わらなかったんですが、若い選手が少しずつ伸びてきたのもあり、そろそろ自分も身を引いた方がいいのかなと

鄭大世さん:
洋平さんは周りがみえていますね。周りを見ながら判断できているんですね

西部洋平さん:
俺ももう42歳だからね 鄭大世さん: 年は関係ないですよ

エスパルスでのベストシーン

鄭大世さんはエスパルスがJ2で戦っていた時の最終節・徳島戦でのアシストをベストアシストにあげた。引き分け以下なら昇格できず、同点に追いつかれてのアシストで、エスパルスのJ1復帰を導いた。


鄭大世さん:
それまではゴールしか考えていなかったから、アシストなんて数えたことがなかったんですよ。でも、清水に来てからゴール以外での貢献度を考え始めていたので、最終節でのアシストはかなり印象に残っています

 

 

西部洋平さんがあげたのは2019年の天皇杯での静岡ダービー。PK戦までもつれた試合で連続セーブをみせ、勝利を手繰り寄せた。


西部洋平さん:
静岡ダービーで結果を出せたのは、自分の中ですごく思い出に残っています。あの光景は忘れられないし、あの写真は今でも持っているし大好きですね

J1昇格に必要な“姿勢”


かつて激動のJ2を戦った2人が、今のエスパルスにとっても通ずるJ1昇格に必要なことについて、鄭大世さんは「シンプルな攻撃」、西部洋平さんは「人間としてぶつかりあうチーム」だと語った。


鄭大世さん:
今のエスパルスのメンバーだったら、相手は引いてくると思います。その中で、どうやって点を取るかとなったら、できるだけ縦パスを選んで、局面で打開したときもクロスを上げる。

ペナルティエリアの中で“事故”が起こることを演出しないと、ペナルティエリアの外でシュートを打たされる状態になって、勝てないしなかなか波にのっていけない。相手が引いていてもシンプルにゴールに迫ること。そしてボールを取られたらすぐに切り替える。セカンドボールを必死に拾うこと。その繰り返しが大事になると思います


西部洋平さん:
僕はメンタル的なことを言わせてもらうと、人間としてぶつかりあっているチームにならないと、正直 厳しいと思います。例えば、昨シーズンにアディショナルタイムでの失点が多かったというのも、勝ち点3が必要なのか、勝ち点1でいいのか、選手が腹を割って話しているかというのもすごく大事で、まずはそこからなのかなと

鄭大世さん:
さすがです。本当にそうだと思います。でもそれが難しいんですよね

西部洋平さん:
本当にすごく難しいです

清水在籍時のエスパルス
清水在籍時のエスパルス

J2時代、西部さんが開いた青空ミーティングで選手同士が思いをぶつけ合い、低迷から抜け出したことがあった。鄭大世さんも当時のことをよく覚えていた。


鄭大世さん:
その時の自分は、かなり調子に乗っていたからすごく扱いづらいし、みんなから腫物のような扱いをされていたと思うけど、洋平さんは僕に話しにきてくれて、洋平さんとはかなり絆が深くなったという自信があります。そういう雰囲気って試合に出るんですよね。

J2をみていて熊本や調子が良かった岡山を見ていると、試合に臨む姿勢が堂々としているし、自分たちのサッカーに自信を持っているし、明らかにお互いの信頼関係が築かれているなと感じました。洋平さんが言う「人間としてぶつかりあう」「腹を割って話す」というのはまさにその通りだと思います

「戦う集団」のエスパルスに


新たな船出を迎えるエスパルスに2人から送るエールの言葉として記したのが、鄭大世さんは「引くな!!前へ!!」西部さんは「戦う集団!!」だ。


鄭大世さん:
力があるのに何で勝てないんだと思っていました。やっぱり得点後の失点がすごく多くて、心理的に点を取った後に1点を守り切ろうと後ろ向きの考えになる。戦術的にも精神的にも「前へ!!」という意識を持った方が、失点もしないし、負けているときも点が取れると思います。「前へ行け!!」という気持ちを込めました


西部洋平さん:
選手それぞれが向き合って、エスパルス愛をもって戦っていくという部分を、もっともっとつけていかないといけない年だと思います。本当のリーダーが出てくることを願っています


決して引かず戦う集団であり続ける事が欠かせません。1年でJ1へ!新たな戦いが始まる。

(テレビ静岡)

(FNNプライムオンライン1月19日掲載。元記事はこちら

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