子どもの体力低下に歯止めを ポイントは“幼少期の苦手意識克服”で身につける運動習慣【沖縄発】

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2022年12月、スポーツ庁は小学5年生と中学2年生を対象にした全国体力テストの結果を発表した。年度ごとに示したこのグラフでは、合計点が2018年をピークに下がり続けていて2022年は過去最も低くなった。子どもの運動習慣を身につけるために県内で注目される取り組みを取材した。


モットーは「超楽しい運動遊び」

走る・投げる・跳ぶ・転ぶ・落ちる・そして走る。無我夢中に運動を楽しむ子どもたち。


毎週日曜日の朝豊見城市の公園で開かれているスポーツ教室。
3歳から小学年生の子どもたちが音楽の流れる広場で体を動かしている。


教室を主催している饒平名克也さんが掲げるモットーは「超楽しい運動遊び」だ。


リトスポ教室 饒平名克也 代表:
(教室でやるのは)投げる・蹴る・走る・跳ぶとか、基本的な事ですよ。遊びの中からそういったものを学んでいったりとか。スポーツの運動能力ばかりを目指しているというわけではなく(クラブなど)専門の種目が決まっていない子たちの判断基準は「とにかく楽しいか楽しくないか」だけなんですよ。


教室では、お父さんやお母さんも一緒になって「運動遊び」を楽しむ。

参加者の方:
私も初めての子どもで、遊ばせ方がわからないんですよね。ボールを使ってこんな遊ばせ方があるんだという事を克也先生に習って、皆さん遊ばせ方を知るだけで自分も楽しくなるし健康になるし良いと思う。


参加者の方:
運動習慣がコロナになって少なくなっているので、体力面も確保できて。あとはサッカーとバスケと今日は野球もやったんですけど、そこからより好きな事を見つけられるように期待しているところですね。


運動習慣をつけることが健康寿命の改善にもつながる

2022年12月、厚生労働省が発表した都道府県別の平均寿命。
沖縄県は女性が7位から16位に、男性に至っては36位から43位に後退した。


饒平名さんは、幼いころから運動する習慣をつけることが健康寿命の改善にも繋がると考えている。

リトスポ教室 饒平名克也 代表:
幼少期の運動をしている、していないというのは、そのあとに運動を続ける「運動習慣」っていうのは影響があると言われているので。生涯一生にやっていくものであって、ひとつの楽しみとして、大事なことかなと。健康寿命(を改善すること)にとっても大事だと思います。


幼少期で運動への苦手意識を取り除く

自分の背丈を上回る跳び箱を飛び越えていく子ども達。
嘉手納町と読谷村にある光の子幼児学園の5歳児の体育教室だ。


体育指導 与那覇昴 先生:
どうしても結果だけ見ると、すごい事させているんじゃないかって思われがちなんですけれど。あくまで基礎・基本を一生懸命やった発展としてこういった形になっている。


光の子幼児学園では、1歳児・2から3歳児・4から5歳児とクラス分けして「体育遊び」の時間を設けている。

体育講師の与那覇さんは、走ることや跳ぶことなど運動の基本的な動きに子どもたちが一生懸命になれるよう指導している。


体育指導 与那覇昴 先生:
体育が苦手になる方というのは、小学校の体育(をきっかけ)が8割がた、そこで苦手になるっていうデータが出ている。理由としては、基礎・基本が教えられていない。私たちも記憶をたどるとドッジボールとかも、いきなりルールを説明されて、いきなり試合になるわけですね。


特に幼少期で運動に対する苦手意識を取り除く事は大切な事だと話す。

体育指導 与那覇昴 先生:
やはり苦手っていう固定概念が運動不足にも繋がってくる。自分ってやればできるんだということを幼少期で固める事で、運動する習慣が大人になっても身に着くと思っています。

 

 

先生たちの声かけを励みに、子ども達はこの日だけでもみるみる成長していく。

体育指導 与那覇昴 先生:
子どもたちとしては、今ベースが出来ている分、「これができるともっと跳べるんだ」とか「こうするともっと跳べるんだ」という、その遊びの基礎、楽しい基礎っていうところでもこれから健康長寿につなげていくために、やはり楽しいから入っていくと継続的に運動が出来ていくんじゃないかなと思っています。


健康長寿の危機にある沖縄。子どもたちの体力低下に歯止めをかける取り組みに改善に向けたヒントが見えてくる。

(沖縄テレビ)

(FNNプライムオンライン1月24日掲載。元記事はこちら

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