犯罪グループ 27歳女逮捕の瞬間 フィリピン当局「英語話せる?」 「警察官」「財務省の職員」装い...
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フィリピン・マニラの入国管理局。
黒いマスクをした女に、捜査員が「テラシマさん、英語は話せる?」と尋ねる。
「話せない」と答えた女に、捜査員は立ち上がるよう促した。
その直後...。
制服姿の捜査員が後ろ手に手錠をかけた。
逮捕されたのは寺島春奈容疑者(27)。
抱えたボードには、「盗み」の文字が確認できる。
2月、渡辺優樹容疑者ら4人が、フィリピンから強制送還された大規模特殊詐欺事件。
寺島容疑者は、フィリピンを拠点とした一連の犯行に関与したとして指名手配されていた。
逮捕の瞬間がとらえられたのは、2月28日午後。
寺島容疑者が、フィリピン滞在を延長するため、マニラの入国管理局を訪れたところを、現地当局が拘束した。
捜査員に「英語がわからない」と話した寺島容疑者。
逮捕に関する説明が理解できないのか、首をかしげる様子も見られた。
2019年、マニラの旧ホテルを拠点としていた特殊詐欺グループが摘発され、36人が拘束された事件。
被害額は、およそ60億円にのぼり、グループのリーダー格は渡辺優樹容疑者とされている。
拠点としていた旧ホテルから電話をかける実行犯、かけ子だった寺島容疑者。
摘発を逃れ、逃走した二十数人のうちの1人とみられている。
寺島容疑者は、ほかの容疑者と共謀して、警察官や財務省の職員を装い、被害者のキャッシュカードからデータを盗んだ疑いで、2022年9月、日本で指名手配されていた。
このグループでは、渡辺容疑者の金を管理する金庫番とされる山田李沙容疑者(26)も、1月に現地で拘束された。
現在、マニラの収容所で身柄を拘束されていて、警視庁が早期の送還を求めている。
寺島容疑者の身柄も今後、引き渡され、日本に送還される見通し。
一方、渡辺容疑者と小島智信容疑者については1日、別の特殊詐欺事件に関わった疑いで、警視庁が再逮捕した。
だまし取った金は、日本から海外の地下銀行や運搬役を介して、フィリピンに運ばせていたとみられている。
また、2023年1月、東京・狛江市の住宅で、大塩衣与さん(90)が殺害された強盗殺人事件をめぐっては、新たな犯行実態が明らかになった。
実行役の男らが、「カルパス」などのコードネームを使うよう指示を受けていたという。
捜査関係者によると、事件当日、履歴の残らない通信アプリ「テレグラム」を使ったやり取りの中で、実行役の1人が“カルパス”と名乗っていたことが新たにわかった。
狛江市の事件で逮捕された5人の容疑者のうち、一部は面識があったということで、警視庁は、身元の特定を避けるためにコードネームの使用を指示していたとみて調べている。
(FNNプライムオンライン3月1日掲載。元記事はこちら)
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