小学生で被災「三陸鉄道」ガイドに 東日本大震災から12年

社会


発生から12年を迎える東日本大震災。

小学6年生で被災した女性が、今、岩手県の沿岸を走る「三陸鉄道」の社員として、体験を伝えている。

岩手県の沿岸を走る三陸鉄道で、定期的に運行されている「震災学習列車」。

ガイドを務めるのは、社員の千代川らんさん(23)。

千代川らんさん「(被災直後)最初はショックというか、どこに来たんだろうと考えが止まってしまうくらい、変わり果てた街になっていた」

12年前の津波で、千代川さんの自宅は被災。

当時は小学6年生で、卒業式は、避難所になった体育館の代わりに図書室で行われた。

千代川らんさん「小さい卒業式を開いてもらって、参加することができて、すごくうれしかった」

短大を卒業後、三陸鉄道に入社して、現在4年目。
ガイドを始めてからは、1年半がたつ。

震災の翌年から運行されている学習列車。
2023年度の利用者は1万人を超え、過去最多となっている。

千代川らんさん「街がこういうふうに復興してきた、前を向いて頑張ってきたという、明るい部分を知ってほしい」

まもなく震災から12年というこの日は、7人が乗車した。

千代川らんさん「(震災では)二度と戻ってこないものもたくさんあるけど、それ以上に、人の優しさや温かさを知ることができた」

九州から訪れた人「すごく勉強になりました。ちゃんと備えていかなければと、あらためて思いました」

被災地では今、当時子どもだった世代があの日の教訓を発信している。

(FNNプライムオンライン3月8日掲載。元記事はこちら

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