“異例の暖かさ”で桜に異変 「夏直前みたい」寒暖差も

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9日、東京都心は、5月並みの陽気となった。
異例の暖かさで、桜の開花予想も前倒し。

濃いピンク色で、人々を魅了する桜。

最高気温22.1度を観測した静岡県では、異例の暖かさで、ソメイヨシノよりひと足先に、カケガワザクラが見頃を迎えている。

平日にもかかわらず、掛川城の前では、花見を楽しむ人の姿が多く見られた。

花見を楽しむ人「控えめでね、とてもキレイですね」、「つつましやかな。下から見上げるのがいいですね、この桜は。下向きに咲いてるから」

また、富山市では、最高気温が23.3度まで上がり、穏やかな気候の中、散歩をする人の姿も見られた。

全国40都府県で20度を超え、多くの地点で2023年一番の暖かさになった。

東京都心の最高気温は22.2度で、5月上旬並の暖かさになった。

街の人「夏直前みたいなぐらい、ポカポカになってきちゃって、きょうも服間違えたかな。気持ち的には、半袖着たいぐらいですね」、「暑いですね。セーターもカーディガンも脱いじゃって」

気温が高くなると欲しくなるのが、冷たい食べ物。

B-R サーティワン アイスクリーム マーケティング部・御園生久美さん「だんだん気温が上昇するにあたり、たくさんの方にご来店いただいています。暖かくなると、アイスクリームがおいしく感じられる」

来店客「朝と夜の気温が低くて、昼間は暑いので、着る物もすごく困るので、少しでも体温下げようということで、アイス屋さんに、きょうは来た」

一方、連日の異例の暖かさで、桜前線にも影響が出ている。

日本気象協会は9日午後2時に、ソメイヨシノの開花に関する最新の予報を発表。

東京の開花予測は、1週間前は3月18日だったが、2日早まり、16日になった。

これは、平年より8日早く、満開になるのは24日だという。

9日、ソメイヨシノの標本木がある靖国神社に行ってみると...。

1週間前と比べてみると、9日のつぼみは緑色の部分が多く、膨らんでいるのがわかる。

ソメイヨシノの開花が近づく中、楽しみなのは、やはり花見。

東京都は、4年ぶりに都立公園での花見を解禁すると発表。

上野公園では、一部の広場で、午後8時までに限って、シートを敷いて花見ができることになった。

公園ではすでに、花見のためのちょうちんが準備されていた。

60代「ルールを守ればいいんじゃないですか。楽しみですよね、今まで3年間我慢してたから」

高校3年生「今から(大学)受験。わたしも満開の桜のように合格をもぎ取って、春から大学生になれたらいいなって思う。大学に受かったら、みんなでお花見して、わいわいしゃべりたい」

コロナ禍前には、およそ350万人が訪れていた上野公園。
花見のにぎわいが、2023年は戻ってきそう。

さらに、上野公園の近くにある雑貨や食品がずらりと並ぶアメヤ横丁、通称アメ横。

「桜満開大感謝セール」と銘打ち、定価の半額でお菓子を売る店もあった。

志村商店・志村勝久さん「うれしいですよね、4年ぶりですもんね。ようやく街にも活気が戻ってきてね。年末年始の次に、アメ横がにぎわうのは、お花見ですから」

ほでなす・奥山清勝さん「やっとという感じで、かなり人が出るんじゃないかなという気がします。本当に、楽しい時を過ごしてもらえればなと思っています」

およそ800本のソメイヨシノが咲き誇る東京・目黒川も、桜の名所。

例年に比べ、開花が早まりそうなソメイヨシノ。

目黒川沿いのオープンテラスで花見ができるというカフェでは、異変が起きていた。

アロハテーブル中目黒・モエさん「どんどん予約のスピードが速くなった印象。週末は、テラス席が埋まりつつある」

この店では、桜をイメージした期間限定のドリンクも準備しているという。

そのお味は...。

岸本理沙キャスター「爽やかです。この甘酸っぱい酸味とミントの香りが、すごく絶妙で。この春にぴったりの爽やかさです」

さらに、目黒川でクルーズ船の中から花見を楽しめるプランを準備している会社では...。

株式会社ジール 遊覧観光事業部・折原忠夫さん「4月ぐらいに予約されていた方も、前倒しで3月に変えたりとか、変更されている方もいる。お客さまの問い合わせも多くてですね、思い切り楽しんでいただければと思っております。25日(土)は満席の状況です」

東京の暖かさは12日まで続き、10日も21度の予報で、3日連続になれば、10年ぶり。

(FNNプライムオンライン3月9日掲載。元記事はこちら

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