電気料金高騰… 軽減措置も「実感ない」 去年“ギブアップ”の遊園地に続く不安「節電やり尽くした」【新潟発】

経済・ビジネス

物価高騰が続く中、電気料金は2月請求分から政府の軽減措置が実施された。それでも街の声は冷ややか。2022年に電気代高騰の影響でチケット代を値上げした新潟県阿賀野市の遊園地では不安が強まっている。

電気料金 軽減措置でも街からは…

飛田厚史アナウンサー:
物価の高騰が続きますが、今回の電気料金の請求を見て、何かに気づいた方もいるのでは

 

 

電気料金の高騰が続く中、多くの人が様々な工夫を行っているようだ。

(Q.節電対策は?)
街の人:

反射式の、イモが焼ける石油ストーブを新たに買った。お肌も乾燥しないのでいい


(Q.節電対策は?)
街の人:

いつもなら1万5000円前後で済むのが、2万近くいくから「夜は控えて」と家族に言われる。深夜にゲームするのをちょっと控えようかなと


こうした中、政府は2月請求分から1kwhあたり7円を値引きする軽減措置を開始。東北電力によると、一般的な家庭で前の月と比べ1820円安くなるということだが…


街の人:
あんまり実感はない


街の人:
あんまり分からなかった。イヌがいて、ずっと暖房をつけているので


電気料金の値上げが続き、値下げの実感は乏しいようだ。


東北電力は4月から平均で32.94%となる大幅な値上げを国に申請していて、申請が通れば、一般家庭の電気料金は4月から9358円となり、補助による値下げ分を上回る見込みとなっている。


街の人:
さらに増えるのは痛い


街の人:
「深夜はゲームをするな」しか家族は言わない

遊園地も不安… 「節電やり尽くした」

杉本一機キャスター:
2週間後に今年の営業開始を控える遊園地です。アトラクションを動かすのに大量の電気を使うとあって、上がり続ける電気代に不安が募ります

サントピアワールド(阿賀野市)
サントピアワールド(阿賀野市)

阿賀野市のサントピアワールド。3月18日の営業開始をスタッフも楽しみに準備を進める一方で…

サントピアワールド 高橋修 園長:
果たして、どこまで上がるのか見えない中でやっているので不安


その不安の始まりは2022年。

サントピアワールド 高橋修 園長(2022年6月):
まさか、倍になるとは思っていなかった。恐怖があった

2022年
2022年

電力会社から、年間の電気代が前の年と比べ、1800万円近く上がり、2倍に膨らむとの見積もりが届いたことから、園ではアトラクションの装飾用の照明を間引くなどし、節電に努めてきた。


実際、その効果はどうだったのか…

努力によって電力使用量は2割ほど減ったものの、料金はというと、その後も続く高騰により、結局2倍に跳ね上がってしまった。


企業にも適用される国の補助による負担軽減の実感は少なく、2022年に続き、照明の数を減らすなど対策を継続する考えだが…

(Q.節電として新たにやれることは?)
サントピアワールド 高橋修 園長:

もうやりつくした感じはある


サントピアワールド 高橋修 園長:
もう去年から、乾いたタオルをもう一回絞るところまで頑張って、みんなやっていたので


2022年、やむを得ずチケットの値上げに踏み切ったばかりで、「なるべく再びの値上げはしたくない」と話す高橋園長。


別の方法で収入を増やすしかない中、今は来場者の増加に向け、園の敷地を活用したキャンプ場の開設や園内で販売する新たなスイーツの開発など、いかに園の魅力を高めるか考えを巡らせている。

キャンプ場開設・スイーツ開発
キャンプ場開設・スイーツ開発

サントピアワールド 高橋修 園長:
お客さんにおいでいただくこれが一番の対策になる。どのように喜んでおいでいただけるか、常に考えていかなければいけない


続く電気代の高騰は、家計にも企業にも、引き続き重くのしかかる。

(NST新潟総合テレビ)

(FNNプライムオンライン3月10日掲載。元記事はこちら

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