「震災死者追悼」さい銭盗む 寺の祭壇から3月11日に 住職「捕まる前に謝りに来て」
Newsfrom Japan
社会- English
- 日本語
- 简体字
- 繁體字
- Français
- Español
- العربية
- Русский
狙われたのは、東日本大震災の犠牲者を追悼する祭壇。
近づいてきた赤い服を着た人物が、堂々とさい銭を盗む様子を防犯カメラがとらえていた。
祭壇を設置した住職は、がっくりと肩を落としている。
乗念寺・山岡一信住職「これは何が起こったんだと。震災の慰霊の祭壇から、そのおさい銭を持って行くことは、心の風化が出てきたのかなと思って、とても悲しい思いになりました」
さい銭泥棒が現れたのは、3月11日。
東日本大震災の発生から12年がたち、日本各地で祈りがささげられた日。
赤い服を着た人物は、この追悼の日に、犠牲者のための祭壇からさい銭を盗んでいた。
現場は、滋賀・大津市の乗念寺。
東日本大震災の翌年から、毎年この日に、被災者を追悼するための祭壇を設置してきた。
祭壇に、さい銭箱などは設置しておらず、訪れた人が供えたさい銭が、そのまま置かれていたという。
そこへ現れたのが、赤い服を着た不審な人物。
寺の門の前に近づき、迷うことなく、さい銭を手に取ると、すぐにその場を離れた。
すると、通行人が現れた。
赤い服の人物は、あわてて小走りになり、周囲を気にしながら去っていった。
追悼の日に、追悼の場で犯行に及んだ、さい銭泥棒に、住職は「できたら、警察が捕まえに行く前に謝りに来てほしい。謝る気持ちで、僕の前に姿を現してくれたらいいと思う」と訴える。
寺は、警察に被害届を提出したという。
(FNNプライムオンライン3月14日掲載。元記事はこちら)
[© Fuji News Network, Inc. All rights reserved.]