「住所を小松に移す」リップサービスも飛び出した十三代目・市川團十郎白猿さん。襲名披露のお練りに人の波【石川発】
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歌舞伎の町、石川県小松市が大盛り上がりとなった。十三代目・市川團十郎白猿さんが2023年3月4日、襲名披露巡業を小松市でスタートさせ、お練りを一目見ようと多くの人が詰めかけたのだ。なぜ小松でスタートしたのか。市川團十郎と言えば、勧進帳の弁慶役。勧進帳の舞台が、小松の安宅の関という縁があるからだった。
先代からの”縁”で襲名披露巡業のスタート地に
記者:
今、市川團十郎さんが人力車で道路を進んでいきます。集まった人たちの声援に包まれています。
沿道の観衆からは「よっ!成田屋!」「團十郎さん」と言った声や「かっこいい~」と言った称賛の声が飛び交った。小松を賑わせたのはこの人、十三代目・市川團十郎白猿さんだ。
十三代目 市川團十郎白猿さん:
襲名の旅巡業は小松市からということで…
2022年、十三代目・市川團十郎白猿を襲名し、襲名披露巡業のスタートに選ばれた小松市。
小松市が選ばれたのは、市川家と深い縁があるからだ。
小松市には、勧進帳の舞台となった「安宅の関」がある。
勧進帳と言えば、歴代の市川團十郎が、弁慶役を務めてきた。そんなゆかりから、先代の市川團十郎さんが小松の名物、子供歌舞伎の指導に度々訪れていたのだ。
十二代目・市川團十郎さん(2012年):
弁慶って聞くと「や~あ~れ~」って声だから、それをマネしなくちゃいけないって思うだろうけれども、自分の声で良いんです。
2016年には市川海老蔵さんとして小松市の子どもたちに指導。
特別公演も行っている。
「住所を小松に移す」北陸新幹線敦賀延伸と共に盛り上がりに拍車がかかる小松市
市川家にとって特別な存在の小松市。
襲名披露のお練りに集まった人の数は約5000人。カメラマンもなかなか前に進めない状況に…
沿道の観衆:
「よっ!成田屋!」「團十郎さん」「こっち向いて~かっこいい~きゃー」
沿道で見守った人たちからは、「すごく、すごく、すごく素敵で言葉になりませんでした。」といった声や、「きょう一緒に歩いたんです。團十郎さんの事を応援している人が多くてすごいと思いました。」と團十郎さんと共に歩いた男の子も話していた。
2022年の子ども歌舞伎で弁慶役を務めた女の子からは「小松が勧進帳で盛り上がってくれているので、役者をやっていた身としてもすごく嬉しかった。」と言った声も挙がった。
市川團十郎さん:
小松市は非常に歌舞伎に対して思いが深い。「團十郎おめでとう」って行って下さること、応援してくださるのも元気でました。
記者:
今後、小松とどのようにかかわっていきたいですか?
市川團十郎さん:
住所を…小松に移す。はははは、冗談ですけれど。
こんなリップサービスも飛び出した。
自身が名誉館長に就任し、名前が「石川県小松市團十郎芸術劇場うらら」に変わった劇場で、襲名披露公演の初日。
團十郎さんは初日の公演後、自身のブログに
市川團十郎さんのブログ:
お客様とのキャッチボールで、お客様の豪速球の連続の様な拍手、、私の球を受けてくださったからこその投げ合いでしたね、、ありがとうございます。
と綴っている。2024年春には北陸新幹線が開通する小松市。
市川團十郎との縁で歌舞伎の町が全国に発信されることが期待されている。
(石川テレビ)
(FNNプライムオンライン3月15日掲載。元記事はこちら)
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