明和の大津波 襲来250年で展示会 写真や出土品で痕跡探る 県立美術館・博物館
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【那覇】明和の大津波襲来250年にちなむ展示会「大津波の痕跡を探る」(県立美術館・博物館主催)が20日、同館エントランスで始まった。同館での明和の大津波関連の展示は初めて。6月13日まで。
琉球列島最大規模の自然災害とされる1771年の明和の大津波について、先島の遺跡で確認された痕跡を写真パネルや出土品などで説明している。
石垣島北部の平久保半島東海岸に所在する安良村跡や、白保の石灰岩丘陵の岩陰にある嘉良嶽東方古墓群の発掘調査で出土したサンゴ礫や海砂、沖縄産陶器、金属製品、本土産磁器などは実物も展示。
陶器などが使用された時代背景からサンゴ礫などは明和の大津波によって打ち上げられた堆積物とされている。
さらに同古墓群から北東約500㍍に位置する嘉良嶽東貝塚では、地震による地割れにサンゴ礫や貝殻片などが満ちた状態で見つかっており、年代分析で少なくとも約1000年前に石垣島を襲った津波の痕跡であることが明らかになっている。
同館主任学芸員の山本正昭氏は「明和の大津波の威力を知ることができる数少ない展示内容になっている。防災意識を高めるきっかけにしてほしい」と来館を呼び掛けている。
同展の観覧は無料。6月5日には山本氏らが午前と午後の2回、同館で展示会を解説する。定員各15人。関連行事で5月29日には宮古島市でフィールドツアーも行われる。事前申し込みが必要(098―851―8200)。
(八重山毎日新聞 全国12新聞社加盟 全国郷土紙連合。元記事はこちら)
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