「ソロキャン」対応のキャンプ場オープン【中標津】

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「ソロキャン」対応のキャンプ場オープン【中標津】
「ソロキャン」対応のキャンプ場オープン【中標津】

町俣落の佐伯農場内に24日、キャンプ場「むそう村」がオープンする。たき火ができたりサウナもあり通年使用できる。整備したのは酪農家で「北根室ランチウェイ」の創始者佐伯雅視さん(70)。佐伯さんはコロナ禍だからこそ「生きる知恵を養う場が必要」だと立ち上がり、コロナで注目されている1人利用「ソロキャン」にも対応した造りにしている。また場内の築40年以上たつ小屋をワーケーション用に改修中で、こちらは5月下旬のオープン予定だ。

川沿い約1㌶の場内には和式のくみ取り式トイレ、ポンプでくみ上げる井戸水(食器洗い用)、ガスのない調理場など、生活インフラをあえて不便にしている。スウェーデントーチ(切り込み入りの丸太)やキャンプファイヤーができるスペースなど、既存施設にはない自由度も特徴の一つ。

身一つで快適に過ごせる最近人気のグランピング(豪華キャンプ)とは一線を画すものの、各設備は統一感あるおしゃれなデザインで、奥の方にはまきのオブジェやモニュメントなど、SNS(インターネット交流サイト)映えするポイントもある。惜しまれつつ昨年10月に完全閉鎖した71・4㌔のロングトレイル「北根室ランチウェイ」の道しるべに使ったえんじ色がここでも多く使われている。

むそう村は今から40~50年前、佐伯さんの父時代から首都圏の子供たちを受け入れ自然体験させていたキャンプ場名。都会の子供たちが不便を楽しみながら生き生きする姿にヒントを得て、作夏から佐伯さんが少しずつ現代版に設備をアレンジし完成させた。「コロナ後こそ人間力が試される」と、子供から大人まで幅広い世代に利用をPRしている。

料金は「授業料」として自己申告制にしており、テント1張りに付き1人2000円、2人以上は3000円(いずれもスウェーデントーチ1個、まき、石窯利用料含む)。サウナは3000円(まき代)。消防に届け出るためキャンプファイヤーは事前予約が必要で小が5000円、大が1万円。オープンを記念し25日まで無料開放する。24日は午前11時30分から記念パーティー(会費1000円)を開く。問い合わせは佐伯さん090(3395)7540へ。

(釧路新聞社 全国12新聞社加盟 全国郷土紙連合。元記事はこちら

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