ウニの死骸 大量漂着 赤潮? 不安の声 広尾沿岸

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広尾の沿岸に漂着したウニの死骸。死んで白くなっているものが多い
広尾の沿岸に漂着したウニの死骸。死んで白くなっているものが多い

広尾町の沿岸で大量のエゾバフンウニの死骸が漂着していることが、広尾漁協により確認された。道東沿岸で発生している赤潮との因果関係は不明だが、来年のウニ漁への影響を心配する声が出ている。

町内の国道336号(黄金道路)沿いの海岸では22日ごろから、死んで白くなったウニが打ち上げられる現象が確認されている。具体的な数は不明だが、波打ち際の広範囲に大量の白い死骸が帯状に並び、関係者は「過去には見られない光景」と言う。

広尾漁協では音調津漁港の種苗生産施設で稚ウニを育て、放流する事業を展開。漁は1~5月ごろに行われ、昨年は約12トンを水揚げした。放流した稚ウニが漁獲サイズの5センチ以上に成長するには4年ほどかかり、死骸が増えれば、漁獲量の減少につながりかねない。

現在は道による水質調査などが進められている。同漁協の角井雄二専務理事は「異常事態といえる状況。原因を早急に解明してもらい、何らかの対策につなげてほしい」と話している。

同漁協によると、十勝港内で今年度から実施している養殖試験事業のウニには影響はなく、秋サケの被害も確認されていない。

(十勝毎日新聞社 全国12新聞社加盟 全国郷土紙連合。元記事はこちら

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