大量の軽石、徳之島にも 漁港使用不能など影響拡大
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小笠原諸島の海底火山から噴き出したとみられる大量の軽石が鹿児島県奄美群島各地に流れ着いている問題で、徳之島でも漁港が使用不可能になるなど漁業への影響が出始めている。
徳之島3町や県大島支庁徳之島事務所によると、18日までに徳之島全域の海岸で軽石の漂着が確認されたという。特に太平洋に面している徳之島町の中部から北部の海岸に大量に漂着している。
26日、徳之島町母間の花時名漁港を訪れると、船だまり全体が軽石で覆われ、まるで砂のグラウンドのような状態になっていた。港の様子を見に来た漁業関係者は「軽石が15~25センチほど重なって浮いている箇所もある。下手をすると2年ぐらいは港が使えないかもしれない」とため息をついた。
同町井之川を流れる名田川では、河口から100メートル以上さかのぼった軽石で川面が埋め尽くされていた。軽石は相当な厚さで堆積して浮いているとみられ、石を川面に投げ込んでみると、石は表面で跳ね返され水しぶきは立たず、灰色の川面が「ぼよん」と重たげに波打つだけだった。
とくのしま漁協の徳田進組合長(55)は「せめて港から船が出せる状態にするため、現在、行政や建設業者へ協力を求めて交渉している」と話し、「自然災害なので誰にも文句は言えないが、われわれには死活問題。影響がいつまで続くか分からない以上、補償も含めた支援が必要だ」と訴えた。
(南海日日新聞社 全国12新聞社加盟 全国郷土紙連合。元記事はこちら)
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