島産正月飾りに高付加価値「琉草ゆいまーる」販売開始 畳店×事業所 農福連携

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農福連携で製作された正月飾り「琉草ゆいまーる」3種
農福連携で製作された正月飾り「琉草ゆいまーる」3種

沖縄県産・石垣島産ビーグ取扱店の本原畳店(本原正将代表)=石垣市登野城=が障がい者の就労支援施設と連携して自家栽培のカヤツリグサと畳縁を組み合わせた正月飾り「琉草ゆいまーる」を開発・製造し、アートホテル石垣島で1日、販売を開始した。農福連携による6次産業の新たな試み。商品名に「ともに助け合う」「共同作業」の意味を込めた。

同畳店は、イグサのほかカヤツリグサの栽培にも取り組んでいる。琉球畳は本来、カヤツリグサを使用したものを言い、クッション性に富み、肌触りも良く丈夫。同店は、希少価値の高い高級品と位置付けた琉球畳を復活させる取り組みを展開中だ。

第1号の正月飾りを納品する就労継続支援事業所まーるの利用者と本原畳店の本原史香代表補佐(左)ら=1日午前、アートホテル石垣島売店
第1号の正月飾りを納品する就労継続支援事業所まーるの利用者と本原畳店の本原史香代表補佐(左)ら=1日午前、アートホテル石垣島売店

販売を担当する本原史香代表補佐によると、9月に収穫を終えた後、端材を活用して正月用の飾り物ができないかと発案。草を割いて乾燥させる作業を、夢工房石垣と大浜工房、就労継続支援事業所まーる、しあわせさまさま、楽歩ワーキングクラブ、就労継続支援事業所「大丈夫」の6カ所の福祉事業所に委託した。

このうち、まーる(蓋盛八重子管理者兼サービス管理責任者、利用者13人)が綯う作業など仕上げの作業を担当、3種類計9個を同ホテル売店に納品した。 

蓋盛管理者は「農福連携で声をかけてもらった。始めは利用者も苦戦していたが、興味をもって一生懸命取り組んでおり、楽しんでやりがいを感じているようになっている。普段は発揮できないような力も発揮できるようになった」と感謝。

本原代表補佐は「高級志向の飾り物を求めており、互いに勉強しながらレベルを上げてきた。私たちもうれしい。ゆくゆくは他の事業所にも綯う作業をお願いしていきたい」と喜び、「カヤツリグサの凜とした姿は他の草と違う。畳と正月は相性が良い」とPRした。価格は2500~4500円。

(八重山毎日新聞 全国12新聞社加盟 全国郷土紙連合。元記事はこちら

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