〝サンゴの道〟出現 奄美大島・宇検村 焼内湾の枝手久島とつながる

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枝手久島へと続く〝サンゴの道〟=18日午後2時半ごろ、鹿児島県宇検村
枝手久島へと続く〝サンゴの道〟=18日午後2時半ごろ、鹿児島県宇検村

潮の干満差が大きくなった18日、鹿児島県宇検村の宇検集落と枝手久(えだてく)島は2時間余り、〝サンゴの道〟で結ばれた。梅雨の晴れ間に磯遊びや潮干狩りをして楽しむ人たちの姿も見られた。

枝手久島は宇検村の焼内湾の入口に位置し、周囲約13キロ、面積約5・45平方キロにおよぶ無人島で、別称「イダト(イザト)バナレ」。東シナ海より打ち寄せる荒波や風を遮り、天災から集落を守る「神宿る島」として、地元の人々に愛されてきた。また、この島から奄美大島と徳之島にハブが渡ったという言い伝えも残る。

〝サンゴの道〟は、引き潮で潮位が下がり、内海と外海を隔てる礁嶺(しょうれい)が現れたもの。「トンボロ現象」と呼ばれる。地元の人によると、潮位がマイナス10センチ以上になるのは数年ぶりで、気象条件が整わないと道は現れないという。

倉木崎海底遺跡に興味を持ったことから〝サンゴの道〟の存在を知ったという、奄美市笠利町の大山由美子さん(44)は「普段は遠くから眺めるだけだったが、道が現れたことで遺跡の近くを探索するがことでき、うれしい限り」と夢中で海の中をのぞき込んでいた。

(南海日日新聞社 全国12新聞社加盟 全国郷土紙連合。元記事はこちら

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