自転車イベント15、16日 旧車やフランス車展示 長野県諏訪市

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ビンテージ自転車の魅力を楽しむ初イベント。古い自転車を扱う専門店が主催して開く
ビンテージ自転車の魅力を楽しむ初イベント。古い自転車を扱う専門店が主催して開く

長野県諏訪市湖岸通り4の片倉館で今月15、16日、フランス製自転車、1986年代以前に製造の古い自転車を集めた展示とコンテスト、地場の飲食、湖畔周遊などを楽しむ初の交流イベント「French Velo Meeting(フレンチ・ヴェロ・ミーティング)」が開かれる。旧車の似合う建物、諏訪湖周の美観と、同館を建てた財閥片倉組の後身・片倉工業(元片倉製糸紡績)がかつて製造した名車「片倉シルク号」を縁に、神奈川県内の自転車販売店・葉山自轉車市場が催す。

同店は古い自転車を扱う専門店。愛着の深いフランス製自転車の旧車と「歴史ある和洋折衷の建物がよく合う」(門脇大作店長)と初開催の舞台に選んだ。

門脇店長によると、片倉工業が手掛けた独自ブランドの自転車「シルク号」は仏製ロードバイクを手本にデザインされた名品。「国内随一の技術力で、入荷すれば1カ月在庫として残ったことがない人気車」という。

片倉工業の話だと「シルク号」の製造は、戦時中に軍事用航空機部品を作った工業技術を生かして1945年以降に開始し、89年まで40年余続いた。「量産タイプではなく、個人に合わせた仕様で製作し、64年開催の東京五輪で日本チームの車両に採用された」(同社)という。同社の事業撤退後も他のメーカーへ97年までブランドが引き継がれた。

イベント初日は片倉館内で自転車関係や地元の飲食、特産品などの約25店が並ぶバザール、ジャズの生演奏、ビンテージ自転車のコンクールなどを開催。2日目は諏訪湖周辺の名所を自転車で巡って写真を撮るラリーを行う。

ラリーの開催にあたり、「片倉シルク号」、フランス製自転車、1986年以前に製造の古い自転車に限り、参加者を8日まで募集している。

門脇さんは「温かく迎えてくれた諏訪にとても感謝している。ビンテージ自転車の魅力を楽しんでもらえたら」と来場を呼び掛ける。同館の片倉健太郎館長も「もう知る人が少なくなった『シルク号』に再び光が当てられたことがうれしい」と話す。

イベントの開場時間は午前11時~午後4時。入場料は1000円。ラリーは片倉館を発着に午前9時~午後4時で参加料は6500円。問い合わせは同店(電話090・6516・1882)へ。

(長野日報社 全国12新聞社加盟 全国郷土紙連合。元記事はこちら

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