全国初100%オーガニック給食 有機農家ら 更別で

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農薬や化学肥料を使わないオーガニック食材を使用した給食の実現に取り組む「十勝ふる里オーガニック給食実行委員会」と村教委などは2日、村内の公立小中学校と幼稚園で、ミシュランシェフがレシピを開発した「オーガニックカレー」を給食で提供した。100%オーガニック食材で給食を提供するのは全国で初めてとみられる。

オーガニックカレーを食べる生徒ら
オーガニックカレーを食べる生徒ら

同実行委は、十勝管内の有機栽培を行う農家などの有志が集まり昨年発足。取り組みの一環で、福岡県のミシュランシェフ中野秀明さんにレシピの開発を依頼し、肉を使わないオーガニックカレーを開発した。

「オーガニックカレー」は、地元食材を取り入れた「ふるさと給食」の日に合わせて提供。十勝産のジャガイモ、タマネギ、ニンジンなどの有機野菜を使ったカレーに加え、バナナやヨーグルトなど有機食材のみを使ったデザート、有機オレンジジュースも提供した。

この日は、中野シェフが更別中央中を訪問し、配膳を終えた生徒たちに「今回の食材は農薬・化学肥料を使わずに作られている。ぜひ味わって有機野菜のおいしさを感じてほしい」と話した。

試食会でカレーを配膳するミシュランシェフの中野さん
試食会でカレーを配膳するミシュランシェフの中野さん

生徒たちは黙食ながらもオーガニックカレーの味に感嘆。同校2年の女子生徒(14)は「スパイスが利いていて普段食べているカレーとは風味が違った。野菜も軟らかく煮込まれ、甘くておいしかった」と話した。

実行委員会や村教委、農林水産省道農政事務所の関係者などもカレーを試食。実行委員会の松橋泰尋さんは「管内では食の大生産・多様化が進んでいる。多様性を学校給食で生かしていけたら」と話していた。オーガニック給食は、今後も希望する管内の自治体があれば提供を続ける予定。

(十勝毎日新聞社 全国12新聞社加盟 全国郷土紙連合。元記事はこちら

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