各祭場でアサカダイ 島の安寧と繁栄願う 長期間の神事「まちり」

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祭場に拝し島の安寧を願う公民館館長ら=3日午前、久部良まちり祭場
祭場に拝し島の安寧を願う公民館館長ら=3日午前、久部良まちり祭場

【与那国】旧暦の10月以降の庚・申の日から始まる島内で最も期間の長い神事「まちり」が3日、クブラマチリのトゥニ(祭場)で行われた。

あらかじめ各公民館が、決められた日取りに従い各祭場でアサカダイ(儀式始めの願い)を行い島の安寧と繁栄を願う。マチリは海賊を追い払い島を守るクブラマチリが行われたこの日から、27日までの向こう25日間にわたり行われる祭事。

クブラマチリに続きウラマチリ、ンディ、ンマナガ、ンダンの各祭場で家畜繁盛、五穀豊穣、子孫繁栄などを祈願し、関係する主たる者が終わりを告げるまでの25日間はそれに関わる人たちは牛、豚などの四本足動物の肉を食することを禁じている。

関係者はカンヌティ(まちりの月)に入る2カ月前からそれを徹底して食さず精進してマチリを迎える。その間はカンブナガ(神の節)と呼び、25日目でヌティバガリ(神との別れ)儀式で神事を解く。直後、公民館役員らが集落内でドラ、太鼓を打ち鳴らし住民に期間が明けたことを知らせる。(田頭政英通信員)

(八重山毎日新聞 全国12新聞社加盟 全国郷土紙連合。元記事はこちら

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