日本の書

ダウン症の書家・金澤翔子さんが、教皇に「祈」の書を寄贈

文化 美術・アート

バチカンに捧げる「祈」の文字。

ローマ教皇として38年ぶりに来日した教皇フランシスコが執り行った東京ドームでの5万人ミサにダウン症の書家・金澤翔子さん(34)の姿があった。

金澤さんは、東日本大震災や度重なる台風などの災害に見舞われた被災地への鎮魂の気持ちを込めて「」の文字を揮毫(きごう)し、在京の教皇庁大使館を通じてバチカンに寄贈、その返礼としてミサに招かれた。

寄贈された書を受け取る東京都千代田区ローマ法王庁大使館ヴェチェスラヴ・トゥミル参事官(写真提供=金澤翔子事務所)
寄贈された書を受け取る東京都千代田区ローマ法王庁大使館ヴェチェスラヴ・トゥミル参事官(写真提供=金澤翔子事務所)

教皇に直接の対面はかなわなかったが、同行した母の泰子さんによると、金澤さんは、ミサの間、大使館から贈られた聖具・ロザリオを握りしめ、爪が白くなるほど真剣に祈り続けていたという。

金澤さんは、20歳で書家として本格的にデビューし、国内外で個展や席上揮毫など精力的に活動している。2020年開催の東京オリンピックの公式アートポスター制作アーティストにも選ばれている。

バナー写真:東京ドームのミサに招待された書家・金澤翔子さん(提供=金澤翔子事務所)

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