2022年 スポーツニュースを振り返る
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北京冬季五輪で過去最多のメダル18個
新型コロナウイルスの感染拡大が世界で続く中、北京冬季五輪が2月4日から20日まで、パラリンピックが3月4日から13日まで、それぞれ開催。日本は五輪で過去最多となる18個のメダルを獲得。スキージャンプ・ノーマルヒルの小林陵侑、スノーボード・ハーフパイプの平野歩夢、スピードスケート1000メートルの高木美帆が金メダルを獲得した。小林陵侑はラージヒルでも銀メダルを獲得。高木美帆は500メートル、1500メートル、団体追抜でも銀メダルに輝くなど大活躍した。
フィギュアスケートは男子シングルで鍵山優真が銀、宇野昌磨が銅、女子シングルで坂本花織が銅メダルを獲得した。男子のエース、羽生結弦は大会後の7月に競技引退、プロ転向を表明。
パラリンピックで日本勢は7個のメダルを獲得。アルペンスキー女子の村岡桃佳が滑降座位、スーパー大回転座位、大回転座位の3種目で金メダル、スーパー複合座位で銀メダルに輝いた。このほか、クロスカントリースキー男子の川除大輝が20キロクラシカル立位で金メダル、アルペンスキー男子の森井大輝が男子滑降座位とスーパー大回転座位で銅メダルを獲得した。
「二刀流」大谷がベーブ・ルースと並ぶ記録達成
野球の米大リーグ、ロサンゼルス・エンゼルス(ア・リーグ西地区)の大谷翔平は8月9日、敵地オークランドでのアスレチックス戦に先発。6回無失点で今季10勝目を挙げ、1918年のベーブ・ルース(レッドソックス)以来史上2人目となる「2桁勝利、2桁本塁打」を達成した。この日、大谷は「2番、投手兼DH」で出場。打撃では今季25号となる本塁打を放った。
10月5日には最終戦に登板し、規定投球回に到達。大リーグ史上初となる投打「ダブルの規定到達」という快挙となった。2022年シーズンの成績は登板28試合、15勝9敗(勝ち星はリーグ4位タイ)、防御率2.33(同4位)で、投球イニングは166回。投手としては勝ち星、防御率ともにリーグ最優秀選手(MVP)を獲得した21年を上回った。打者としては157試合に出場し、打率2割7分3厘、34本塁打、95打点だった。
サッカーW杯 日本がドイツ、スペインに勝利
カタールでサッカー・ワールドカップ(W杯)が11月20日に開幕。森保一監督率いる日本は、23日のグループステージE組の初戦、ドイツに2-1と逆転勝ち。後半に途中出場の堂安律(フライブルク)、浅野拓磨(ボーフム)が相次いで得点した。27日のコスタリカ戦には0-1で敗れたが、12月1日のスペイン戦では2-1とまたもや逆転勝利に成功。W杯優勝経験のあるサッカー強豪国を相次いで撃破し、勝ち点6でE組を1位通過した。
ノックアウトステージでは5日、前回の準優勝国クロアチアと対戦。延長戦を1-1で終え、PK戦1-3で惜しくも敗退。目標としていた「ベスト8進出」は果たせなかった。
発足30年目のシーズンを迎えた2022年のJリーグは、横浜マリノスがJ1を制覇。Jリーグカップはサンフレッチェ広島が優勝した。
プロ野球:村上が史上最年少の三冠王
プロ野球セ・リーグはヤクルト・スワローズ、パ・リーグはオリックス・バファローズが、ともに2年連続でリーグ制覇を達成。日本シリーズはオリックスが4勝2敗1分けで日本一となった。オリックスの日本シリーズ制覇は、1996年(オリックス・ブルーウェーブ)以来26年ぶり。「バファローズ」を名乗る球団としては、前身球団の近鉄、大阪近鉄、オリックス時代を通じて初の日本一達成。
ヤクルトの村上宗隆は今季、22歳の最年少でセ・リーグ三冠王に輝いた。成績は打率3割1分8厘、56本塁打、134打点。56本の本塁打は王貞治氏の記録を58年ぶりに更新する日本選手最多で、リーグ最終戦の10月3日に放って決めた。大活躍から生まれた「村神様」という呼び名は、流行語になった。
プロ野球・ロッテの佐々木朗希は、4月10日のオリックス戦で完全試合を達成した。20歳5カ月で、史上最年少の達成。プロ野球新記録となる13連続奪三振、同タイ記録となる1試合19三振を奪った。完全試合は1994年の槙原寛己(巨人)以来28年ぶり、史上16人目。
混戦続く大相撲
「一人横綱」の照ノ富士は、1月場所は最後まで優勝争いを展開したものの、関脇・御嶽海に千秋楽で敗退(優勝は御嶽海)。3月場所は途中休場、5月場所は12勝3敗で7回目の優勝を果たした。しかし、7月場所は14日目、千秋楽と連敗して優勝を逃す。9月場所は両ひざの古傷の影響で途中休場となり、11月は全休した。
幕内の優勝力士は、3月は関脇・若隆景、7月は逸ノ城(西前頭2)、9月は玉鷲(東前頭3)、11月は阿炎(西前頭9)だった。3場所連続平幕優勝は史上初。「絶対王者」が不在の中、2022年の大相撲は混戦が続く一年となった。
若手台頭のゴルフ界
8月に米ワシントン州で開催されたゴルフ全米女子アマチュア選手権(マッチプレー)で、17歳の高校生、馬場咲希が優勝。日本人としては1985年の服部道子以来史上2人目、37年ぶりの快挙を果たした。馬場は6月の全米女子オープンにも出場し、決勝ラウンドに進んで49位タイと健闘した。
10月に開催された男子ゴルフのメジャー大会、日本オープン選手権で、東北福祉大4年の蝉川泰果(せみかわ・たいが)が初優勝を果たした。アマチュア選手の優勝は第1回の赤星六郎以来95年ぶり。蝉川は初日から首位を独走し、4日間で一度も首位を譲らず逃げ切った。9月の「パナソニックオープン」でも優勝しており、アマのツアー2勝は史上初。10月31日にプロ転向した。
車いすテニスの国枝が四大大会制覇
テニス全英(ウィンブルドン)選手権の車いす部門・男子シングルスで7月、国枝慎吾が初優勝。四大大会を全制覇する「生涯グランドスラム」と、パラリンピックも加えた「生涯ゴールデンスラム」を車いす男子で初めて達成した。
ボクシング井上が4団体統一王者に
プロボクシングの井上尚弥(29)が12月13日、東京・有明アリーナで世界ボクシング機構(WBO)バンタム級王者のポール・バトラー(英国)と対戦、11回KOで勝利した。井上は世界ボクシング協会(WBA)、世界ボクシング評議会(WBC)、国際ボクシング連盟(IBF)の同級統一王者で、日本人初となるの4団体統一王者になった。4団体統一王者は世界で9人目。バンタム級では初めて。
バナー写真:サッカーW杯1次リーグ・日本-スペイン。後半、勝ち越しゴールを決めて喜ぶ田中碧(左)=2022年12月1日、カタール・ドーハ(時事)