ウクライナの子ども力士を両国国技館で7月開催の「わんぱく相撲全国大会」に招待したい!クラウドファンディング実施中
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「わんぱく相撲」は、全国の小学4~6年生が参加する相撲大会。各地の青年会議所が主催する200地区の予選を勝ち上がった子どもたちが東京都墨田区の両国国技館に結集し、大相撲と同じ土俵でトーナメントを戦い、「わんぱく横綱」を決める。 地方大会からの参加者は約4万人。小学生力士たちの晴れ舞台であり、若貴兄弟(若乃花・貴乃花)をはじめ数多くの大相撲力士を輩出してきた。近年はモンゴルなど海外からの参加も増えており、大会のレベルも高まっているという。

「わんぱく相撲全国大会」開催光景 (提供:一般社団法人ウスミシュカ)
一般社団法人ウスミシュカ(高松市、代表理事・鎌田長明)では、ロシアのウクライナ侵攻に際し、理事の中條秀人さんらがウクライナ国内100カ所以上の避難所をまわり、子どもたちに生活必需品のほか、玩具やモバイルバッテリーなど“生活の質”を高める物資も配布。さらに地域の大学生たちと連携し、子どもたちの健康増進のために歯磨き運動や日本のラジオ体操を伝える活動も行っている。
中條さんによると、各国からの支援により、現在、避難所には最低限の衣食住は整っている。しかし、「子どもたちのすこやかな成長のためには楽しみや夢や希望も必要」と思い、ウクライナで小学生の相撲大会を開き、成績優秀者を「わんぱく相撲全国大会」に招待するプロジェクトを企画した。
実は相撲とウクライナは縁がある。「昭和の大横綱」大鵬(本名・納谷幸喜、2013年1月19日死去)の父親、マルキャン・ボリシコさんはウクライナ人で、ウクライナ東部のハルキウ州出身。父親は1960年に亡くなったが、2002年、大鵬親方はハルキウを訪問すると、亡き父の実家を撮影し、故郷の土を持ち帰った。また、現地の相撲愛好家グループが主催した相撲大会にも足を運んで激励。同大会は「大鵬幸喜大会」と名付けられ、毎年開催されているという。

第48代横綱・大鵬。幕内優勝32回、6場所連続優勝2回、全勝優勝8回。圧倒的強さで1960年代の日本を熱狂させた 時事
ウクライナはアマチュア相撲の強豪国で、2022年の国際スポーツ競技大会「ワールドゲームズ」では金3個を含む計9個のメダルを獲得。大相撲でもザポリージャ出身の獅司(しし、本名ソコロフスキー・セルギイ、雷部屋所属)が十両まであと一歩のところまで迫っている。
ウクライナ相撲連盟とウクライナ政府青年・スポーツ省の協力のもと、3月17日、50人の小学5・6年生が参加して「わんぱく相撲大会ウクライナ大会」が行われた。同大会の成績優秀者2人を同伴者3人と共に日本に招待する。日本では1週間ほど滞在し、大会出場のほか激励会、相撲部屋訪問や日本文化体験なども行う予定だ。

「わんぱく相撲大会ウクライナ大会」で熱戦を繰り広げるウクライナの小学生たち (提供:一般社団法人ウスミシュカ)
クラウドファンディングの目標金額は400万円。4月20日時点の支援総額は73万円。資金が目標額より多く集まった場合は、追加で子ども力士を招待する。さらに残金が出た場合は、全額ウクライナにおける相撲振興や子どもたちへの支援物資購入に充てるという。
「日本の国技である相撲を通じて、ウクライナの子どもたちに夢や希望を与え、生きる喜びを与えることができれば、日本人としてとても誇らしいことだと思います。ぜひ力をお貸しください」と中條さんは呼び掛けている。
CAMPFIREの公式サイト:
CAMPFIRE『ウクライナの子ども力士を「わんぱく相撲全国大会」に招待したい』
バナー写真:今年3月に開催された「わんぱく相撲大会ウクライナ大会」に参加した小学生力士たち。前列央が中條秀人さん(提供:一般社団法人ウスミシュカ)