4年ぶり日中防衛交流を再開―笹川平和財団

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民間が主導する自衛隊と中国人民解放軍の交流事業が4年ぶりに再開される。

新型コロナウイルスの感染拡大により中断を余儀なくされていた自衛隊と中国人民解放軍の中堅幹部(佐官級)の交流が4年ぶりに再開される。交流事業を主導する笹川平和財団の笹川陽平名誉会長が5月30日、会見して発表した。7月をめどに自衛隊から10人程度が訪中、秋ごろに人民解放軍からの訪日団を受け入れる予定。

笹川名誉会長は、「多少の問題が生じたことはあっても、日本と中国は隣国として非常にユニークな友好の歴史を築いてきた。親日派、親中派とを作るためではなく、隣国としてお互いによく知る努力をすることが重要」と交流事業の意義を述べた。

交流事業は笹川平和財団と中国国際戦略学会が民間の立場で国防に携わる若手幹部に対話と交流の機会を提供することが目的に2001年にスタートさせた。毎年相互訪問を重ねてきたが、12年に沖縄県尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化で中断。18年に再開したものの、20年からはコロナ禍で再び中断していた。これまで、中国からの来日は12回・228人、日本からの訪中は13回152人の実績がある。

バナー写真 : 日中佐官級交流事業の再開を発表する笹川陽平笹川平和財団名誉会長(日本財団提供)

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