笹川平和財団が「和平調停センター」設立:アジアの紛争に対処
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日本はこれまで、平和構築のプロセスにおいて、主に紛争終結後の復興支援などに携わる活動を多く手掛けてきたが、同センターは紛争終結以前の和平プロセスにも関与していく。
対象は東南アジア、南アジア、西アジア。当面は、紛争仲介に精通した専門家10人程度の陣容でスタートし、(1)紛争当事者や関係者の間での対話の促進・対話の場づくり、(2)和平プロセスに関わる関係者を対象とした能力強化研修の実施、(3)日本以外で活動する和平構築専門家の招聘(しょうへい)・交流、(4)地域の状況に応じた実践的な和平調停支援―などの活動を展開するという。
センター長には、タイ深南部における政府とマレー系イスラム教徒住民との紛争で和平・仲裁に長くかかわってきた堀場明子氏(同財団主任研究員)が就任した。

笹川平和財団が行うタイ深南部の紛争解決を目指す平和構築事業で、イスラム教徒地区の女性住民から話を聞く堀場明子氏=2018年(同財団提供)
世界の専門家とネットワークを構築
同財団で1日に開かれた記者会見で、笹川陽平名誉会長は「和平調停の分野で、世界の専門家とネットワークを構築し、日本の存在をアピールしていく。本音で話すことのできる民間組織としての強みを生かしていきたい」と指摘。また「日本の若手の地域研究者を各地に派遣し、人材育成にも努めたい」と語った。
角南理事長は、外務省がこのほど設置した新部署「国際和平ユニット」との関係性について、「事前の協議はない」とし、同財団による「和平調停センター」は民間の立場を生かした活動を進める考えを示した。
堀場センター長は「紛争当事者の双方から、中立な立場としてみてもらえることが日本の長所。それを生かして和平調停、和平調停支援の活動を進めたい。和平に関わる人材の育成に関しても、欧米で確立されたスタイルでなく、アジア式のものを考えていけたら」と話した。
バナー写真:記者会見で、「和平調停センター」について説明する笹川平和財団の笹川陽平名誉会長(中央)。左は堀場明子センター長、右は角南篤理事長=2026年4月1日、東京都港区 nippon.com編集部撮影