GPIF、10―12月は10.3兆円の運用益 内外の株式上昇で

経済・ビジネス

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は5日、2020年10―12月期の運用収益額が10兆3528億円の黒字だったと発表した。写真は、同法人の名前が入った表示板。2018年11月16日に都内で撮影。(2021年 ロイター/Toru Hanai)
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は5日、2020年10―12月期の運用収益額が10兆3528億円の黒字だったと発表した。写真は、同法人の名前が入った表示板。2018年11月16日に都内で撮影。(2021年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 5日 ロイター] - 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は5日、2020年10―12月期の運用収益額が10兆3528億円の黒字だったと発表した。国内外の株式市場が上昇したことで、12月末の運用資産額は過去最高の水準となる177兆7030億円となった。

四半期ベースでのプラス運用は3四半期連続。全体の収益率はプラス6.29%だった。資産別では、国内株式がプラス11.27%、外国株式がプラス11.88%。

GPIFの宮園雅敬理事長は「世界的に新型コロナウイルスの感染が再び拡大する一方で、同ウイルスに対するワクチンが普及することへの期待感に加え、景気対策の財政支出や緩和的な金融政策の継続により、国内外の株式市場は上昇した」と説明。

為替は対ドルで円高となった一方で、対ユーロでは円安が進行したことも10━12月期の運用実績に寄与したと述べた。

12月末の資産構成比率は国内債券23.64%、外国債券25.71%、国内株式25.28%、外国株式25.36%だった。国内債券は過去最低、外国債券は過去最高の比率となっている。

*内容を追加しました。

(新田裕貴)

ロイター通信ニュース