情報BOX:半導体やビール工場の一部が操業停止 福島沖地震で

経済・ビジネス

2月14日 福島県沖を震源とする震度6強の地震発生を受けて、半導体大手のルネサスエレクトロニクスや、ビール大手のキリンホールディングス、アサヒグループホールディングスが一部工場の操業を停止している。写真は地震で損壊した、ビルの外壁。福島県いわき市で2月14日撮影(2021年 ロイター/Issei Kato)
2月14日 福島県沖を震源とする震度6強の地震発生を受けて、半導体大手のルネサスエレクトロニクスや、ビール大手のキリンホールディングス、アサヒグループホールディングスが一部工場の操業を停止している。写真は地震で損壊した、ビルの外壁。福島県いわき市で2月14日撮影(2021年 ロイター/Issei Kato)

[東京 14日 ロイター] - 福島県沖を震源とする震度6強の地震発生を受けて、半導体大手のルネサスエレクトロニクスや、ビール大手のキリンホールディングス、アサヒグループホールディングスが一部工場の操業を停止している。トヨタ自動車や日立製作所は大きな被害を確認していない。主な企業の状況は以下の通り。

●トヨタ自動車

完全子会社でトヨタ車の生産を手掛けるトヨタ自動車東日本の岩手県(岩手県金ケ崎町)と宮城県内にある大衡工場(大衡村)と大和工場(大和町)の3工場では建屋や設備に被害はなく、負傷者や事故なども確認されていない。月曜は通常稼働の見通し。大衡工場では、小型車の「シエンタ」や「ヤリスクロス」、岩手工場では小型車の「アクア」や「ヤリス」「ヤリスクロス」などを生産している。

●日産自動車

いわき工場や栃木工場は大きな被害や負傷者を確認していない。15日は通常通り操業の予定。

●ルネサスエレクトロニクス

那珂工場(茨城県)は一時停電があった後、稼働を再開したが、安全のため操業を停止し、クリーンルーム内の安全確認と装置や製品の被害状況の確認を進めている。

震源地に近い那珂工場のほかは、米沢(山形県)、高崎(群馬県)とも建屋や設備に被害は見られず操業を継続している。

●日立製作所

人的被害はない。施設の壁や製品の落下、設備の損傷など建物・設備の一部に軽微な損傷はあるが、大きな被害はない。

●キリンホールディングス

仙台工場で配管に被害が見つかり、14─16日の操業を停止する。17日の再開を目指して復旧作業を進める。

一部商品が倉庫内で倒壊し、荷崩れが発生。数量など詳細は確認中。15日以降の出荷に一部調整が入る見込み。保管中の製品は状態を確認し、16日以降に出荷する。

●アサヒグループホールディングス

アサヒビール福島工場の製造設備の一部が被災し、15日以降の製造は中止。2月下旬から順次再開の見込み。

福島工場の倉庫で一部製品の荷崩れが生じ、15日の出荷を中止。出荷再開は16日の見込み。

*情報を追加しました。

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