組織委新会長の橋本氏「全力で東京大会の成功に向けまい進」

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2月18日、東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会は女性蔑視発言で辞任した森喜朗前会長の後任に橋本聖子前五輪相を選出した。写真は組織委員会であいさつする橋本氏。代表撮影(2021年 ロイター)
2月18日、東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会は女性蔑視発言で辞任した森喜朗前会長の後任に橋本聖子前五輪相を選出した。写真は組織委員会であいさつする橋本氏。代表撮影(2021年 ロイター)

[東京 18日 ロイター] - 東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に就任した橋本聖子前五輪相は18日、「全力で五輪東京大会の成功に向けまい進することを誓う」とした上で、国内外から信頼される組織委に変えていく考えを示した。

橋本氏は組織委の理事会で就任のあいさつをし、「性別・障害の有無、人種、性的指向などにかかわらずあらゆる人を認め合い、共生できる社会を築いていくきっかけとする、そのレガシーを作り上げていきたい」と抱負を語った。また、森喜朗前会長が辞任する原因となった女性差別問題に取り組み、理事の女性比率向上などをスピード感を持ってやる必要があるとした。

橋本氏は夏と冬の計7回、自転車競技とスピードスケートの選手として五輪に出場した経験を持ち、日本オリンピック委員会(JOC)副会長などを務めた。1995年に参議院に初当選し、安倍晋三内閣では男女共同参画担当相として入閣した。

橋本氏を巡っては、2014年にソチ冬季五輪後の打ち上げで、フィギュアスケート男子の高橋大輔選手にキスを強要したと週刊誌で報じられた。橋本氏はこの日夕方の会見で、「私自身の軽率な行動について深く反省している」とし、自分自身が身を正して会長職を全うすることで理解してもらえると思うなどと語った。

また、世論調査で大会の再延期や中止を求める声が多いことについて「やるべきでないという声が多いことも理解している」と認め、安全安心な大会と思ってもらえるよう全力で準備を進めるとした。

国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長に、組織委員会会長に選出されたことを電話で報告し、全力で支えていくと言われたことも明らかにした。

*内容を追加しました。

(宮崎亜巳 編集:内田慎一、久保信博)

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