午後3時のドルは108円半ば、米長期金利の続落でも底堅さ

経済・ビジネス

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の108円半ば。写真はドル紙幣、2020年5月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の108円半ば。写真はドル紙幣、2020年5月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 24日 ロイター] -

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 108.53/55 1.1839/43 128.50/54

午前9時現在 108.51/53 1.1837/41 128.47/51

NY午後5時 108.56/61 1.1849/53 128.65/69

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の108円半ば。緩やかに下がり続ける米長期金利を眺めつつ、ドルは実需の買いと欧州通貨や資源国通貨の弱さに支えられ、底堅さを維持した。

朝方の取引でドルは実需筋の買いにけん引され高値108.64円まで上昇。その後は米長期金利の低下や株安を背景とするリスク回避の円買い圧力がやや強まり108.45円まで下落した。

「米長期金利がこれだけ下がるとドル/円はもっと下がってもよさそうだが、昨日からぼろぼろに弱い欧州通貨や、原油価格急落を受けて下がっている資源国通貨に対するドル高の勢いがあるので、ドル/円の下げも限定された」(外為アナリスト)という。

市場では、ドルの108円半ばから前半にかけて買い意欲が強いとの声が多数出ている。一部は近く期限を迎えるオプション取引に絡むものだが、「米国の大規模財政出動と米金利の上昇見通しは変わらず、ドルの押し目には買いが入りやすい」(トレーダー)という。

リフィニティブによると、米10年国債利回りは1.5891%付近まで低下し、約1週間ぶりの低水準となった。

ユーロは一時1.1836ドルまで下落し、9日以来約2週間ぶり安値をつけた。ユーロを巡っては、英国が英領北アイルランドへの輸入に関する取り決めを一方的に変更したことによる欧州連合(EU)との対立や、独仏伊などでのロックダウン(都市封鎖)延長の動きが広がっていることなどが、弱材料として意識されている。

英ポンド/円は148円後半と1カ月ぶり安値を更新した。

夕刻から英国の消費者物価指数やフランス、ドイツ、ユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)の発表が予定されており、注目が集まっている。

豪ドルやカナダドルなどは原油価格の急落を受けて下落した。豪ドルは82円前半と1カ月ぶり安値、ニュージーランド(NZ)ドルは同国政府が前日発表した住宅価格抑制策の影響もあり、一時75円半ばと1カ月半ぶりの安値をつけた。

クロス円については市場では、「トルコリラの大幅な下げで手仕舞いを迫られた個人投資家が、他のクロス円にも売りを出している」(証券)こともあり、円の堅調な展開が続くとの見方も出ていた。

(為替マーケットチーム)

ロイター通信ニュース