中国、日本大使呼び抗議 福島処理水放出

国際・海外 政治・外交

4月15日、中国外務省は、日本の垂秀夫駐中国大使を呼び、日本政府が決定した福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出に厳重に抗議したことを明らかにした。写真は中国の国旗。北京で昨年7月撮影(2021年 ロイター/Tingshu Wang)
4月15日、中国外務省は、日本の垂秀夫駐中国大使を呼び、日本政府が決定した福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出に厳重に抗議したことを明らかにした。写真は中国の国旗。北京で昨年7月撮影(2021年 ロイター/Tingshu Wang)

[北京 15日 ロイター] - 中国外務省は15日、日本の垂秀夫駐中国大使を呼び、日本政府が決定した福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出に厳重に抗議したことを明らかにした。

中国外務省は、呉江浩次官補が同大使に「強い不満と断固とした反対を表明した」との声明を発表。日本政府の決定は、海洋環境と近隣諸国の人々の安全を無視していると批判した。

中国外務省は先に、処理水放出に反対する立場を韓国と共有していると表明していた。

また、中国商務省は15日、処理水の海洋放出が食品や農産品の安全性や通商に及ぼす影響を検証する方針を示した。

同省の高峰報道官は定例会見で「中国の消費者の安全を守るため、今後の状況を注視し、関連する食品・農産品の安全性や通商に及ぼす影響を検証する」と述べた。

日本政府が発表した同方針を巡っては、近隣の韓国や中国、台湾から反対する声が上がっている。

ロイター通信ニュース