ドル108円半ば、米金利低下と地政学リスクで1カ月ぶり安値

午後3時のドル/円は、16日のニューヨーク市場午後5時時点に比べ若干ドル安/円高の108円半ばで推移している。写真2017年6月撮影(2021年 ロイター/Thomas White)
午後3時のドル/円は、16日のニューヨーク市場午後5時時点に比べ若干ドル安/円高の108円半ばで推移している。写真2017年6月撮影(2021年 ロイター/Thomas White)

[東京 19日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、16日のニューヨーク市場午後5時時点に比べ若干ドル安/円高の108円半ばで推移している。ドルは米長期金利の反発力の弱さや、日米首脳会談を挟んで注目されている地政学的リスクの高まりが懸念されて下落し、約1カ月ぶりの安値を付けた。

ドルは朝方の108.83円から108.48円まで一時下落し、3月24日以来の安値を付けた。値動きはほぼ米長期金利に追随していた。

リフィニティブによると、米10年国債利回りは午前9時過ぎの1.5798%から、午前11時前に1.5587%まで低下。背景には、米連邦準備理事会(FRB)のゼロ金利政策や量的緩和政策が長期化するとの思惑があるという。

同利回りは15日に付けた約1カ月ぶり低水準1.5280%から持ち直したものの、「戻りが極めて鈍い」(外国銀)とされ、この反発力の弱さがドル/円の上値余地を限定している。

109円ちょうどにオプション関連のオーダーが並ぶとされ、109円に近づくと上値が重くなる状況が続いている。また、ユーロ/円の下落による円高圧力がドル/円にも波及したとの見方が聞かれた。

日米首脳会談を終え、マーケットでは中国側の反発など地政学的リスクを懸念する声が聞かれ、「リスク回避の円買いが優勢になりやすい」(市場関係者)との指摘があった。

日米首脳会談を終えた菅義偉首相と米バイデン大統領は16日午後(日本時間17日未明)、そろって会見し、インド太平洋地域と世界に中国が及ぼす影響を議論したことを明らかにした。菅首相は台湾海峡の安定、同盟の重要性などを確認したとした上で、日本が防衛力を強化していく決意も伝えたと語った。

地政学リスクを巡っては、米国と中国の対立や米国とロシアの対立は「米国が当事国のため、『有事のドル買い』になりにくい」(アナリスト)という。

商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組によると、円のネットショート(売り持ち)は13日時点で5万8312枚と、前週の5万7989枚から小幅に増えた。

ユーロのネットロング(買い持ち)は13日時点で6万6851枚と、前週の6万7522枚から小幅に減少した。

「円もユーロも積極的なポジションの構築や取り崩しは見られず、ほぼ動いていないといっていい」(FX会社)という。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 108.50/52 1.1965/69 129.84/88

午前9時現在 108.71/73 1.1966/70 130.11/15

NY午後5時 108.77/80 1.1983/87 130.34/38

(為替マーケットチーム)

(c) Copyright Thomson Reuters 2021. Click For Restrictions -
https://agency.reuters.com/en/copyright.html

ロイター通信ニュース