正規雇用増えることが賃金・物価の引き上げに働く=黒田日銀総裁

経済・ビジネス

4月20日 黒田東彦日銀総裁は衆議院財務金融委員会で、以前は非正規雇用の増加で賃金が上がりにくい状況だったが、非正規の賃金が上昇し正規に移る人も少しずつ増えてきたと述べ、「正規の雇用が増えることが今後、賃金・物価の引き上げの要因として大きく働くだろう」との見方を示した。写真は7月30日、東京の日銀本店で撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
4月20日 黒田東彦日銀総裁は衆議院財務金融委員会で、以前は非正規雇用の増加で賃金が上がりにくい状況だったが、非正規の賃金が上昇し正規に移る人も少しずつ増えてきたと述べ、「正規の雇用が増えることが今後、賃金・物価の引き上げの要因として大きく働くだろう」との見方を示した。写真は7月30日、東京の日銀本店で撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 20日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は20日の衆議院財務金融委員会で、以前は非正規雇用の増加で賃金が上がりにくい状況だったが、非正規の賃金が上昇し正規に移る人も少しずつ増えてきたと述べ、「正規の雇用が増えることが今後、賃金・物価の引き上げの要因として大きく働くだろう」との見方を示した。

企業の生産性向上によって増えた収益が賃金に回りにくい状況も少しずつ是正されてきており、雇用・生産性向上の両面で改革が進めば、賃金や物価がより上がりやすくなるとの認識を示した。

階猛議員(立民)の質問に答えた。階議員は、日銀は政策点検の結果、女性や高齢者を中心とした弾力的な労働供給や、企業の労働生産性向上などが物価上昇を抑制する方向に働いたと分析していると指摘。本気で物価目標達成を目指すなら、これらの部分に注力していくべきではないかと質問を投げかけた。

(杉山健太郎)

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