原油先物は上昇、ドル安と米原油在庫の減少予想で

4月20日 原油先物はアジア時間の取引で上昇。ドル安や米国の原油在庫が減少したとの予想が相場を支援した。写真は2019年9月、米ニューメキシコ州ホッブズで撮影(2021年 ロイター/Adria Malcolm)
4月20日 原油先物はアジア時間の取引で上昇。ドル安や米国の原油在庫が減少したとの予想が相場を支援した。写真は2019年9月、米ニューメキシコ州ホッブズで撮影(2021年 ロイター/Adria Malcolm)

[シンガポール 20日 ロイター] - 原油先物はアジア時間20日の取引で上昇。ドル安や米国の原油在庫が減少したとの予想が相場を支援した。ただ、アジアでの新型コロナウイルス感染者増加によって上値は抑えられた。

0157GMT(日本時間午前10時57分)時点で北海ブレント先物は0.29ドル(0.4%)高の1バレル=67.33ドル。

米WTI先物は20日が取引最終日の5月限が0.19ドル(0.3%)高の63.57ドル。中心限月の6月限は0.28ドル(0.4%)高の63.71ドル。

INGエコノミクスは顧客向けノートで「一部地域の石油需要に懸念があるが、ドル安が引き続き相場を支援している」とした。

ドル指数は前日に6週間ぶりの安値を付けた。先週の米長期金利の急低下が背景にある。

また、ロイター調査によると、先週の米原油在庫は減少したと予想されており、これも原油の支援材料となっている。

リビア国営石油(NOC)は19日、ハリガ港からの輸出に不可抗力条項の適用を宣言し、中央銀行との予算を巡る対立を理由に、他の施設にも適用を広げる可能性があると表明した。

INGによると、輸出停止によりリビアの原油生産量は日量28万バレル減少し、昨年10月以来初めて100万バレルを割り込む可能性がある。

一方、世界第3位の石油輸入・消費国であるインドでのコロナ感染者の急増は、世界の燃料需要回復が継続するとの楽観論に水を差した。

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