イタリア、コロナ復興計画でEUと合意 首相が内閣に報告

4月24日、イタリアのドラギ首相(写真)は、同国の新型コロナウイルスからの経済復興計画について欧州連合(EU)欧州委員会と合意したと内閣に報告した。写真は3月ローマでの代表撮影(2021年/ロイター)
4月24日、イタリアのドラギ首相(写真)は、同国の新型コロナウイルスからの経済復興計画について欧州連合(EU)欧州委員会と合意したと内閣に報告した。写真は3月ローマでの代表撮影(2021年/ロイター)

[ローマ 25日 ロイター] - イタリアのドラギ首相は24日、同国の新型コロナウイルスからの経済復興計画について欧州連合(EU)欧州委員会と合意したと内閣に報告した。欧州委が期限に設定した今月末までに正式に計画を提出したい考え。

ロイターが確認した資料によると、EUの基金と自国調達分を合わせて2200億ユーロ(2660億ドル)強の支出を計画している。環境保護への転換やデジタル化、インフラ、教育と研究、社会の包摂性、保健の6分野での多数の事業が含まれている。

政府の試算によると、同計画に盛り込まれた投資や構造改革を実施した場合、2026年の国内総生産(GDP)は実施しない場合に比べて3.6%ポイント押し上げられる見通し。

フランコ経済相が24日遅く、計画の詳細を内閣に示した。ドラギ氏の報道官によると、同氏は閣僚に対し、自らが協議に直接介入して欧州委の承認を得たと説明。フォンデアライエン欧州委員長との電話協議も実施したという。関係筋は先週、EU側が行政や司法制度、税制に関する構造改革や、投資の実施および監視の方法についてイタリア政府が細部を詰めていないことに懸念を示していると述べていた。

イタリア政府は25日、議会に復興計画を送ったと明らかにした。再検証を経て内閣が最終決定し、EUに提出するとみられる。

同国政府はEUの欧州復興基金から1915億ユーロの補助金および低利融資を受ける資格があり、別の枠組みで130億ユーロが追加供与される。これに加え、政府は306億ユーロを借り入れる方針。

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