米ギリアドとメルク、コロナ危機のインド支援 抗ウイルス薬提供

4月26日 米製薬会社ギリアド・サイエンシズはインドで新型コロナウイルスの感染が急拡大していることを受けて、コロナ治療薬として承認済みの「レムデシビル」のインド生産を拡大するため、原薬の提供などを行うと明らかにした。写真は2020年4月、カリフォルニア州オーシャンサイドで撮影(2021年 ロイター/Mike Blake)
4月26日 米製薬会社ギリアド・サイエンシズはインドで新型コロナウイルスの感染が急拡大していることを受けて、コロナ治療薬として承認済みの「レムデシビル」のインド生産を拡大するため、原薬の提供などを行うと明らかにした。写真は2020年4月、カリフォルニア州オーシャンサイドで撮影(2021年 ロイター/Mike Blake)

[26日 ロイター] - 米製薬会社ギリアド・サイエンシズとメルクは26日、インドで新型コロナウイルスの感染が急拡大していることを受け、同国に対する支援を表明した。

ギリアドは抗ウイルス薬「レムデシビル」をバイアル(瓶)で少なくとも45万本提供し、現地での生産拡大を支援明。メルクはインドの製薬会社に対し抗ウイルス薬「モルヌピラビル」のライセンスを供与する。メルクはこのほか、酸素発生器やマスクを含む総額500万ドルを超える寄付を行う。

レムデシビルについて、インド当局は新型コロナの重症患者向けとして緊急使用を許可したが、無差別に使用されたり、ブラックマーケットで法外な価格で販売されたりして、病院は入手困難な状況になっている。

ギリアドによると、インド国内でレムデシビルをライセンス生産している7社は全て生産を拡大している。生産設備も拡充し、地元企業への生産委託も行っている。

ギリアド幹部は、インド政府や保険当局などと協力し、レムデシビルの恩恵を受ける可能性のある国内患者のニーズにできるだけ早期に応えられるよう注力していると説明した。

ロシアの製薬会社は26日、政府から承認が下り次第、最大100万パックのレムデシビルをインドに送る態勢だと表明した。

インドでは26日、1日当たりの新型コロナウイルス感染者が35万2991人となり、5日連続で世界最多を更新した。

*情報を追加しました。

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