午後3時のドル108円で動意薄、FOMCやバイデン氏の演説に注目
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[東京 27日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点に比べてほぼ横ばいの108.23円付近で推移している。ドルは午前中にじりじりと上値を伸ばし、一時108.38円付近の高値を付けたが、午後は小幅に下落。明日以降、米国での金融や政治外交面での主要なイベントを控え、様子見姿勢が強まった。
日銀は、26―27日に開催された金融政策決定会合で、現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)付き量的・質的金融政策の継続を決定した。新型コロナウイルスの感染拡大で国内景気は引き続き厳しい状況にあるものの、基調としては持ち直しているとの現状判断を維持。新型コロナ対応で打ち出した政策を継続し、企業などの資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めるとした。
政策の据え置きは事前の予測通りで為替市場への影響は限定的だったが、市場関係者からは4月の展望リポートに注目する声が聞かれた。2023年度のコアCPIの政策委員見通しの中央値は前年度比プラス1.0%となり、「黒田東彦日銀総裁が退任するまでに2%の物価目標が達成されないと日銀が認めたという印象だ」(楽天証券・FXディーリング部、荒地潤氏)との見方が出ていた。
金融緩和継続の必要性が再確認される一方、米国では既にテーパリング(量的緩和の縮小)のヒントを探る動きも出ており、「日米の金融政策の差が際立ちつつある」(ソニーフィナンシャルHD・アナリスト、森本淳太郎氏)という。
FOMC(米連邦公開市場委員会)やパウエル議長の会見でテーパリングに関する発言がみられれば、米長期金利が再び上昇する可能性も指摘され、「金利上昇に伴うドル高が進行しやすくなりそうだ」(森本氏)との意見が聞かれた。
一方、ユーロ/ドルは現在、1.2075ドル付近。昨日に2カ月ぶり高値を付けた反動できょうは利益確定が優勢となった。市場では「米国や英国に遅ればせながら、欧州圏の景況感が回復している。ワクチン普及が進んでいる点も好材料となり、ユーロに対する見方が楽観的なものに変わっているようだ」(国内金融機関)といい、ユーロは引き続き底堅く推移するとの見方が多い。
28日(米国時間)にはバイデン米大統領による施政方針演説が控えており、バイデン氏が最大の競合国と位置づける中国とどう向き合っていくかが注目される。また、インフラ設備計画とその資金源を確保するための富裕層向け増税計画などに関心が集まっている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 108.21/23 1.2073/77 130.66/70
午前9時現在 108.19/21 1.2077/81 130.68/72
NY午後5時 108.08/10 1.2083/85 130.61/65
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