米ボーイング、第1四半期は損失縮小 航空需要回復

米航空機大手ボーイングが28日発表した第1・四半期決算は、損失が縮小した。新型コロナウイルス感染拡大の影響から航空需要が徐々に回復する中、旅客機「737MAX」の納入数が増えたことが貢献した。写真は2020年3月撮影(2021年 ロイター/David Ryder)
米航空機大手ボーイングが28日発表した第1・四半期決算は、損失が縮小した。新型コロナウイルス感染拡大の影響から航空需要が徐々に回復する中、旅客機「737MAX」の納入数が増えたことが貢献した。写真は2020年3月撮影(2021年 ロイター/David Ryder)

[28日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングが28日発表した第1・四半期決算は、損失が縮小した。新型コロナウイルス感染拡大の影響から航空需要が徐々に回復する中、旅客機「737MAX」の納入数が増えたことが貢献した。ただ、米大統領専用機「エアフォースワン」関連して計上した損失が重しとなった。

中核的な営業損益は3億5300万ドルの損失。前年同期の17億ドルからは縮小したものの、6四半期連続での損失計上となった。

大統領専用機を巡っては、3億1800万ドルの税引き前損失を計上。ボーイングは2018年7月に大統領専用機として利用する「747─8」型機2機を総額39億ドルで受注し、24年12月までの納入を予定していたが、今月に入りサプライヤーのGDCが内装を完成しなかったとして同社を提訴。GDCは少なくとも2000万ドルの賠償を求めてボーイングを逆提訴した。

運航停止解除後の737MAXの納入数は85機を超え、ボーイングの売上高と手元流動性の改善に貢献した。

ボーイングは同型機の月間製造数を22年初旬までに31機に増やす計画だが、今月に入り特定の機種で電気系統の問題が見つかったことが、足かせになる恐れがある。

また、米国では国内旅行市場に対する楽観的な見方が出ているものの、インドなどで新型コロナ変異株の感染が急拡大していることが大きな懸念となっており、航空需要回復の不確実性が高まっている。

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