EU、アップルに警告 音楽配信市場で「競争ゆがめた」

4月30日、 欧州連合(EU)の競争当局は米アップルが音楽ストリーミング市場の競争をゆがめたとの暫定見解を示した。EUの競争法違反と認定されれば、アップルの世界売上高の最大10%に相当する270億ドルの制裁金が科される可能性がある。写真は2019年10月、ニューヨークにアップルストアで(2021年 ロイター/Mike Segar)
4月30日、 欧州連合(EU)の競争当局は米アップルが音楽ストリーミング市場の競争をゆがめたとの暫定見解を示した。EUの競争法違反と認定されれば、アップルの世界売上高の最大10%に相当する270億ドルの制裁金が科される可能性がある。写真は2019年10月、ニューヨークにアップルストアで(2021年 ロイター/Mike Segar)

[ブリュッセル 30日 ロイター] - 欧州連合(EU)の競争当局は30日、米アップルが音楽ストリーミング市場の競争をゆがめたとの暫定見解を示した。EUの競争法違反と認定されれば、アップルの世界売上高の最大10%に相当する270億ドルの制裁金が科される可能性がある。

アップルが自社の定額音楽配信サービス「アップルミュージック」において競争を不当に制限していると、スウェーデンの音楽配信大手スポティファイが欧州委員会に提訴していた。

EUの暫定見解に対し、アップルには反論の機会が与えられる。

欧州委は、アップルがアップストアで、アプリ開発業者に同社独自のアプリ内課金システムの使用を義務付けていると指摘。欧州委のベステアー上級副委員長(競争政策担当)は、こうしたアップストアの規則が、他の音楽ストリーミング業者の事業開発やアプリ開発業者に影響を与えているという明確な兆候があると強調し、アップルが制限的な商慣行を改めるべきとの認識を示した。

アップルは声明で、スポティファイが音楽配信サービスで世界最大手に成長する上でアップルが果たした役割を強調した上で、「スポティファイがアップストアの恩恵を求めつつも、支払いは必要ないと考えている。欧州委の主張は公正な競争に反するものだ」とした。

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