アップル、フォートナイト訴訟で弁論開始 アップストア責任者が証言
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5月17日、米アップルのアプリ配信システム「アップストア」を巡り、人気ゲーム「フォートナイト」の開発元エピック・ゲームズが訴えた裁判でアップルのアップストア責任者フィル・シラー氏が証言台に立ち、被告側の弁論を正式に開始した。写真あアップルのロゴ。ニューヨークで2020年11月撮影(2021年 ロイター/Andrew Kelly)
[17日 ロイター] - 米アップルのアプリ配信システム「アップストア」を巡り、人気ゲーム「フォートナイト」の開発元エピック・ゲームズが訴えた裁判で17日、アップルのアップストア責任者フィル・シラー氏が証言台に立ち、被告側の弁論を正式に開始した。
シラー氏は、アップルがモバイル開発者を独占し、アプリ内課金システムの使用や手数料の支払いを義務付けることで支配的立場を悪用しているというエピックの主張に対し、10時間以上にわたり反論する見通し。
エピック側は過去2週間にわたり、幹部や専門家が証言し、アップルが顧客を強力に囲い込み、世界10億人以上のiPhoneユーザーで構成する独自の市場を厳格に管理しているとの主張を展開してきた。
一方、アップル側は、ゲームアプリ販売市場で多くの競争に直面しているとの立場を取っている。
シラー氏は、アップルが開発者に課している規制はiPhoneをより安全にするために必要で、それによって消費者の信頼が構築され、モバイルアプリ市場の拡大につながっているとし、アップル側の主張をさらに別の角度から展開している。
法律専門家によると、裁判でアップルの規制の一部が反競争的と判断されても、消費者の利益のほうが大きいとの結論に至る可能性があることから、この主張は重要という。
シラー氏は17日、iPhoneには当初、第三者のアプリが搭載されていなかったとし、それは第三者のアプリ向けに安全なシステムを構築する時間がないと考えたからだと指摘。
しかし、iPhoneが販売されると、開発者はアプリを利用可能にするため、制限を非正規に解除する「ジェイルブレーキング」をすぐさま開始し、アップルが正式なシステムを構築するに至ったとし、それが後にアップストアとなったと説明した。
シラー氏はジェイルブレーキングについて「信頼性の低い、不安定な端末になる可能性があることを非常に懸念していた」と述べた。
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