中国人民銀行、元の安定維持へ 輸出企業を支援=副総裁

7月8日、中国人民銀行(中央銀行)の范一飛・副総裁は8日、的を絞った金融政策手段を活用し、今後も実質貸し出し金利を引き下げ、中小企業の資金調達コストを削減すると述べた。写真は北京で2016年1月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
7月8日、中国人民銀行(中央銀行)の范一飛・副総裁は8日、的を絞った金融政策手段を活用し、今後も実質貸し出し金利を引き下げ、中小企業の資金調達コストを削減すると述べた。写真は北京で2016年1月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[上海 8日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の范一飛・副総裁は8日、政策手段を適宜調整し、輸出企業を支援するため人民元レートを安定させると語った。

的を絞った金融政策手段を活用し、今後も実質貸し出し金利を引き下げ、中小企業の資金調達コストを削減するとも述べた。

中国国務院(内閣に相当)は7日、銀行預金準備率(RRR)の引き下げを含む金融政策手段を適時に活用し、中小企業を中心とする実体経済への金融支援を一段と強化すると発表した。

副総裁は会見で、輸出企業の損失について質問され、「一部の企業がそうした問題を抱えている可能性があるため、為替レートの安定を維持し、政策手段を適宜調整する」と述べた。

8日の人民元相場は下落。ドルが3カ月ぶり高値に上昇したことや、RRRが引き下げられる可能性が浮上したことを受けた。

副総裁はさらに、暗号資産(仮想通貨)の一種である「ステーブルコイン」について、金融や社会の安定を脅かす投機的手段になっていると指摘。人民銀行独自のデジタル通貨「e-CNY」推進に向け取り組むと表明し、北京冬季五輪で試用する方針を示した。

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