英公的年金、公平な増額率にする必要=財務相
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[ロンドン 8日 ロイター] - スナク英財務相は8日、公的年金支給額の伸び率をインフレ率、賃金上昇率、2.5%の3つの指標のうち最も高いものとする「トリプルロック」制度について、新型コロナウイルスの流行に伴う統計のゆがみで支給額が急増する可能性があり、納税者と年金生活者の双方にとって公平な水準にする必要があるとの認識を示した。
政府が年金の増額率を抑える可能性がある。
同制度は、与党・保守党が2019年の総選挙で公約に掲げたが、新型コロナの流行と雇用支援策で労働市場にゆがみが生じた結果、今年の賃金上昇率は8%に達する可能性がある。
同相はBBCに「トリプルロックは、政府の政策だが(増額率について)懸念が出ていることを承知している」とし「年金生活者と納税者の双方にとって公平になるよう対応する」と述べた。
英国では例年、7月に翌年の年金の増額率が算出されるが、予算責任局(OBR)は5日、5-7月の賃金が8%上昇すると予想。予想通りであれば80億ポンド(110億ドル)近い負担が生じる。
賃金上昇は、前年同期の賃金が一時帰休で低下していたことや、低賃金労働者が失業し、全体の平均賃金が上がったことが背景。
国立統計局(ONS)によると、こうした要因を差し引くと、現在の賃金上昇率は3%前後と、長期平均にはるかに近い水準となる。
政府は、最貧困層の労働者・失業者向けの主要支援策について、週20ポンドの給付減額を計画している。こうした中で、年金支給額が8%増えるのが適切かどうかについて、同相はコメントを控えた。
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